第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

[1] 業績の概要

 当連結会計年度における国内経済は、イラク問題をはじめとした国際情勢の先行き不安からくる世界経済の減速傾向の中、引き続き景気の停滞感が強まる結果となりました。株価の低迷は、2002年前半に回復しつつあった消費者心理を再び冷え込ませ、不良債権処理を通じた企業倒産や失業が増え、結果として日本経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 このような状況のもと、世界的な市場環境の悪化を受けて、当社子会社を通じて保有しているSOFTBANK INVESTMENT INTERNATIONAL (STRATEGIC) LIMITED社(香港証券取引所上場株式)の平成14年12月末の株価が、同社出資時の株価の50%を下回ったため営業投資有価証券評価損24億円を計上する一方、当社並びに当社子会社による時価のない直接投資先の評価、および当社が運営するファンドにおけるファンド契約に基づく投資先評価を実施したところ、海外株式を含んだ投資損失引当金繰入等33億円を計上すべきであると判断し、保守的にこれを実施いたしました。

 一方で、当社及び当社連結子会社が運用するファンド(以下「当社ファンド」)からの投資実績は、7社に対して21億円となりました。

 

以上より、当連結会計年度の業績は、売上高が3,532百万円、営業損失は5,354百万円、経常損失は5,343百万円、当期純損失4,406百万円となりました。なお、当社は平成15年3月28日開催の臨時株主総会において、定款の一部変更について承認をいただき、従来の毎年10月1日から翌年9月30日までであった営業年度を毎年4月1日から翌年3月31日までに変更することといたしました。この変更に伴う経過措置といたしまして、当連結会計年度は平成14年10月1日から平成15年3月31日までの6ヶ月決算となっており、従いまして前連結会計年度との比較増減は行っておりません。

 

[2] 業務別収益の状況

<業務別収益の状況>

(a)経営成績

 

前連結会計年度

自 平成13年10月1日

至 平成14年9月30日

当連結会計年度

自 平成14年10月1日

至 平成15年3月31日

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

産業インキュベーション事業

9,913

77.2

3,287

93.0

 

内訳

 

 

 

 

 

投資事業組合等管理収入

5,706

 

2,242

 

 

 

内訳:管理報酬

5,461

 

2,212

 

 

 

成功報酬

 

 

 

 

設立報酬

245

 

30

 

 

営業投資有価証券売上高

4,206

 

1,044

 

不動産事業

2,092

16.3

5

0.2

コンサルティング業務等

373

2.9

97

2.8

投資顧問業務

463

3.6

142

4.0

合計

12,842

100.0

3,532

100.0

 

 (注)1. 記載金額の百万円未満を切捨てて表示しております。

2.当連結会計年度(自平成14年10月1日 至平成15年3月31日)につきましては、連結財務諸表提出会社

が決算期を変更したことにより6ヶ月決算で作成しております。このため、前連結会計年度との比較増減

は行っておりません。

 

<売上高>

(投資事業組合等管理収入)

 投資事業組合等管理収入はファンドの設立時にファンド募集基金に一定割合を乗じて算定される設立報酬、ファンドの当初出資金ないしは純資産価額等に一定割合を乗じて算定される管理報酬及びファンドの運用成績により収受される成功報酬よりなっております。

 当連結会計年度におきましては、管理報酬が2,212百万円となっております。管理報酬の減少につきましては主に、平成12年3月から7月にわたり設立されたソフトバンク・インターネットテクノロジー・ファンド(当初出資金総額150,500百万円)等の純資産価額等の減少に伴い管理報酬が減少したことによります。

 

(営業投資有価証券売上高)

 キャピタルゲインを目的とした保有株式等(営業投資有価証券)を売却した場合、売却価額は営業投資有価証券売上高として計上されます。また、当社企業グループが運営するファンドへ当社又は連結子会社が出資(営業出資金)した場合、ファンドの決算に基づき、ファンドで計上された売上高の出資割合相当額が当社の営業投資有価証券売上高として計上されます。

 当連結会計年度におきましては、営業投資有価証券売上高が1,044百万円となっております。このうち、ファンドで計上された売上高の出資割合相当額からの計上は410百万円となっております。

 

(不動産事業売上高)

 当連結会計年度において不動産事業売上高が5百万円計上されております。前連結会計年度におきましては、株式会社エスビーアイ不動産での不動産売却により多額の売上高を計上しておりました。

 

(投資顧問業務収入)

 当連結会計年度において投資顧問料収入が142百万円計上されております。当該収入はエスビーアイ・アセット・マネジメント株式会社およびアルスノーバ・キャピタル・リサーチ株式会社で計上されたものであります。

 

<売上原価>

(営業投資有価証券売上原価)

 キャピタルゲインを目的とした保有株式等(営業投資有価証券)を売却した場合、売却コストは営業投資有価証券売上原価(評価損が計上される場合にはこれを含む)として計上されます。また、当社企業グループが運営するファンドへ当社又は連結子会社が出資(営業出資金)した場合、ファンドの決算に基づき、ファンドで計上された売上原価(評価損が計上される場合にはこれを含む)の出資割合相当額が当社の営業投資有価証券売上原価として計上されます。

 当連結会計年度におきましては、営業投資有価証券売上原価が3,827百万円となっております。当該増加の主な原因は、当連結会計年度において営業投資有価証券の減損を行ったことによっております。

 

(投資損失引当金繰入額)

 投資損失引当金は期末現在に有する営業投資有価証券の将来の損失に備えるため、投資先会社の実情を勘案の上、その損失見積額を計上しております。

 当連結会計年度におきましては、3,292百万円となっており、時価のない有価証券の評価について、一定のルールに基づいて保守的な評価を実施した結果であります。

 

(その他売上原価)

 その他売上原価には主にベンチャーキャピタル投資業務及びコンサルティング業務に関するコストが計上されております。当連結会計年度におきましては954百万円となっております。その他売上原価の主なものは人件費であり、当連結会計年度におきましては、497百万円となっております。

 

<販売費及び一般管理費>

 当連結会計年度におきましては812百万円となっております。販売費及び一般管理費の主なものは人件費であり、当連結会計年度におきましては、472百万円となっております。

 

<営業外損益>

 営業外損益は純額で当連結会計年度11百万円の利益となっております。

 

<特別損益>

 特別損益は純額で当連結会計年度157百万円の損失となっております。なお、当連結会計年度の特別損失には、当社子会社であるソフトバンクベンチャーズ株式会社における成功報酬の一部払戻に伴う損失増加額125百万円を計上しております。

 

(b)キャッシュ・フロー

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の現金流出額は6,812百万円となりました。主な原因は、その他に含まれております、ソフトバンクベンチャーズ株式会社による成功報酬の一部払戻の実行4,384百万円であります。また、税金等調整前当期純利益が当連結会計年度△5,500百万円となった一方で、現金流出を伴わない引当金の増加額及び営業投資有価証券評価損が合計で4,764百万円となっております。そのほか、法人税等の支払いが901百万円発生し、たな卸不動産の増加のための支出が1,269百万円発生した一方で営業貸付金の回収により1,050百万円の収入がありました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の現金流出額は729百万円となりました。主な原因は、当連結会計年度における子会社株式の追加取得に係る支出が239百万円であったこと、貸付金が520百万円増加したことであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の現金流入額は1,056百万円となりました。主な原因は、長期借入金により、1,350百万円の収入があった一方で、301百万円の配当金を支払ったことによります。

 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は3,884百万円となっております。