2008年10月2日
SBIホールディングス株式会社
SBIバイオテック株式会社
ベイラー研究所

 SBIホールディングス株式会社の創薬事業子会社であるSBIバイオテック株式会社(本社:東京都港区、以下「SBIバイオテック」)と、米国のベイラー研究所(Baylor Research Institute、本社:テキサス州ダラス)は、最先端の癌治療法の一つである樹状細胞療法の実施を目的として、ライセンス契約を締結しましたのでお知らせ致します。

 本契約のもと、SBIバイオテックはベイラー研究所の樹状細胞療法をアジアの国々へ提供し、ベイラー研究所の技術的ノウハウを樹状細胞ワクチン開発に利用できることとなります。SBIバイオテックは、ベイラー研究所内のベイラー免疫研究所(Baylor Institute for Immunology Research、本社:テキサス州ダラス)と樹状細胞療法に関するさらなる共同研究を推進してまいります。また、京都大学において臨床研究を実施することにより、日本での樹状細胞療法の普及に努めてまいります。

 SBIバイオテックの社長兼CEOである新井賢一MD, PhDは、「日本、台湾、韓国の公的病院の連携による免疫細胞治療のコンソーシアム、民間クリニックでの実施等の可能性についても検討したいと考えています。日本の癌患者さんへベイラー研究所の最先端の樹状細胞療法を提供していきたいと考えています。」と述べています。

 ベイラー研究所所長のMichael Ramsay, MDは、「ベイラー研究所はベイラーヘルスケアシステムの一機関であり、実験室から患者様へ最新の治療法を提供することに専念しています。SBIバイオテックとの共同研究により本取り組みをさらに推進し、研究基盤が広がることによって、世界中のより多くの患者様を治療できることになると思います。この共同研究が、医学の未来に貢献することを大変喜ばしく思っています。」と述べています。

 また、ベイラー免疫研究所所長のJacques Banchereau, PhDは、「長年共同研究を進めている新井博士とともに本研究に取り組めることを大変喜ばしく思っています。これにより癌ワクチン構想が加速することと思います。」と述べています。

(ご参考)
<樹状細胞療法について>
 樹状細胞療法は、患者自身のある種の免疫担当細胞(樹状細胞)を癌抗原で刺激し取り込ませて用いる癌治療法の一つです。
癌抗原を取り込んだ樹状細胞はリンパ器官に移動し、癌細胞を攻撃する細胞傷害性Tリンパ球(cytotoxic T lymphocyte、CTL)を誘導します。
 本治療法は、①副作用が少なく、②癌細胞選択的に作用し、③治療効果の長期間持続が期待できる、という利点があると考えられています。

<ベイラー研究所(Baylor Research Institute)の概要>
ベイラー研究所は、Michael Ramsay, MDを所長とする、疾患の予防・治療のための専門研究治療施設であり、ベイラー免疫研究所(Jacques Banchereau, PhD所長)にて樹状細胞に着目した免疫細胞療法の研究開発を行っています。ベイラー研究所の詳細については、ウェブサイトwww.baylorhealth.edu/Research/Default.htmを、ベイラー免疫研究所の詳細については、ウェブサイトwww.baylorhealth.edu/Research/BIIR/BIIR.htmご参照ください。

<SBIバイオテック株式会社の概要>
SBIバイオテックは、SBIホールディングス株式会社傘下の医薬品会社であり、世界の研究者ネットワークを通して複数の創薬パイプラインを日本・米国・中国・韓国等から集めるグローバルなバイオベンチャーとして事業を展開しています。SBIバイオテックは、SBIグループのネットワークを活用して多くのベンチャーキャピタルから資金を得て研究開発を進めると同時に、製薬企業や大学病院との連携のもとに、創薬と新たな治療法開発を進めています。SBIバイオテックの詳細については、ウェブサイトwww.sbibiotech.jpをご参照ください。

以上

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