2009年8月12日
SBIバイオテック株式会社
カルナバイオサイエンス株式会社

 SBIホールディングス株式会社の創薬事業子会社であるSBIバイオテック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:新井賢一、以下「SBIバイオテック」)と、カルナバイオサイエンス株式会社(本社:神戸市中央区、代表取締役社長:吉野公一郎、以下「カルナバイオサイエンス」)は、このたび、CDC7-ASK(以下「CDC7キナーゼ」)を標的分子とする癌治療薬の創製を目的とした共同研究(以下「本共同研究」)を開始しましたので、お知らせいたします。

 CDC7キナーゼは、細胞周期を制御する重要なタンパク質であり、CDC7キナーゼを不活性化すると染色体の不安定化を引き起こし、癌細胞では顕著な細胞死が起こります。このことからCDC7キナーゼは癌の治療における標的分子と考えられ、注目されています。

 本共同研究では、SBIバイオテックの有するCDC7キナーゼ、ならびに関連するシグナル伝達経路研究の最先端の科学的な知見と、カルナバイオサイエンスの有するキナーゼ阻害薬研究に関するノウハウ等を結集させることで、CDC7キナーゼを選択的に阻害する、新たな癌治療薬候補化合物の早期創出を目指します。

 SBIバイオテックは、代表取締役社長を務める、分子生物学、分子免疫学の第一人者の新井賢一等によって設立された、生命科学に基盤をもつバイオベンチャー企業であり、新たな医薬・健康産業(システム融合医学)の創造を目指しています。

 一方、カルナバイオサイエンスは、キナーゼにフォーカスして創薬支援事業(350種類を超える研究用キナーゼタンパク質の製造・販売、およびプロファイリング受託サービス“QuickScout®”の提供等)、および創薬事業(キナーゼ阻害薬の創製)を展開するバイオベンチャー企業です。特に、創薬支援事業は、日本をはじめとして、北米、ヨーロッパおよび中国等、世界的に事業を展開しています。

 なお、SBIバイオテックとカルナバイオサイエンスは、Crystal Genomics, Inc.(韓国)との間において、本共同研究に先立って類似の研究を進めておりましたが、当該3社間の共同研究が終了したことに伴い、今回新たにSBIバイオテックとカルナバイオサイエンス間にて本共同研究を進めていくこととなりました。

 SBIバイオテックとカルナバイオサイエンスは、両社がこれまでに培ってきた技術を駆使して新たな癌治療薬候補化合物の早期創出を目指し、病気で苦しむ患者の方々に有効な治療薬を提供できるよう、努めてまいります。

添付資料 (PDF内2頁以降参照)

以上