2014年6月16日
SBIホールディングス株式会社

 当社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:北尾 吉孝)は、ロシアの大手総合金融グループMETROPOL(メトローポル) Investment Financial Company Ltd.(本社:ロシア連邦モスクワ市、代表:Yury L.Vodopyanov)とのジョイントベンチャーである商業銀行YAR(ヤール) Bank Ltd.(本社:ロシア連邦モスクワ市、代表者:Yaroslav M. Knignitsky、以下「YAR Bank」、※当社出資比率:50%)が、このたびロシアにて個人向けのオンラインバンキング事業を新たに開業いたしましたので、お知らせいたします。

 YAR Bankでは2011年6月の当社からの出資を機に、当社グループが日本で培ってきたオンラインバンキング事業におけるシステムやコールセンターの体制構築等のノウハウを活用した開業に向けて準備を進めてまいりました。
 新たに開業したYAR Bankのオンラインバンキング事業では、業界最高水準の預金金利と同最低水準の手数料体系、初年度年会費無料のクレジットカードや低金利で高い限度額を設定したカードローン等、ロシア国内で競争力のある商品・サービスを提供してまいります。
 ロシアでは対面店舗の個人向け営業を主とする銀行がオンラインバンキングサービスを補完的に提供しているケースはありますが、YAR Bankのようにオンライン上で個人向けに口座開設の申し込みを受け付け、来店不要で振込や送金等の各種銀行サービスを提供するオンラインバンキング事業はロシアの金融業界の中でも先駆的な取り組みとなります。

【YAR Bankのオンラインバンキング事業の特長】
(1)オンラインで銀行商品サービスの提供を完結(来店不要)
・ 配送業者がキャッシュカードを自宅または職場に届ける際、スマートフォン端末を利用した本人確認システムを導入
・ ローンの受付から審査までオートメーション化した画期的なシステムを構築し、受付から審査結果提示まで最短2分で実行
(2)競争力のある商品・サービスを提供
・ 低金利でローン限度額が高いクレジットカードの発行
・ 好金利で様々なタイプの預金商品を用意
・ 順次、「インターネットローン」や「貸越し付デビットカード」といったローン商品もローンチ予定
(3)利便性の高い手数料体系とATMの利用環境を整備
・ ATMでの入出金手数料の無料化を実現
・ ロシア国内の二大ATMネットワークに加盟しており、28,000台超のATMが利用可能

 なお、YAR Bankの「YAR」という商号には、Yはロシア語で日本を表す“ヤポーニー”(Япония)、Rは“ロシア”から由来し、「日本とロシアの銀行」という意味を込めています。
 今後YAR Bankでは、当社グループの事業観の一つである「顧客中心主義」を徹底したサービスの提供により他行との差別化を図るとともに、当初、モスクワ市および周辺のモスクワ州、サンクトペテルブルク市および周辺のレニングラード州(合計人口:約2,000万人)の個人顧客を中心に顧客基盤の拡大を図り、順次他の地方都市へも提供地域を拡大していく予定です。

 YAR Bankは1994年の設立以降に手掛けている法人向けビジネス(融資・預金・送金業務等)も引き続き展開し、個人向け・法人向けの両ビジネスで収益基盤の強化を図ってまいります。

 当社グループは今後も、日本においてこれまで蓄積してきた、証券、銀行などのオンライン金融事業に関するノウハウ等を各国の経済発展状況に応じて移出することで、新興諸国における金融事業の展開を進めてまいります。

【YAR Bankについて】
設立:1994年
総資産:10,105百万ルーブル(296.2億円※)
資本金:1,904百万ルーブル(55.8億円※)
※2014年5月31日時点、1ルーブル=2.932円にて換算

以上