2020年9月15日
SBIホールディングス株式会社
photonamic GmbH & Co. KG

 当社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北尾 吉孝)の子会社で、5-アミノレブリン酸(5-ALA)(※)を利用した医薬品開発事業を手掛けるphotonamic GmbH & Co. KG(本社:Pinneberg, Germany、代表: Ulrich Kosciessa, Ph.D.、以下「フォトナミック社」)は、脳腫瘍の術中診断薬である“Gleolan ®”(以下「本剤」)のカナダでの承認を提携先のMedexus Pharmaceuticals Inc.(本社:Montreal, Canada、代表:Ken d’Entremont.、以下「メデクサス社」)が取得し、販売を開始することになりましたのでお知らせいたします。

 本剤は、悪性神経膠腫の摘出術中における腫瘍組織の可視化を目的とした光線力学的診断(Photodynamic Diagnosis : PDD)のための経口体内診断薬で、本剤を経口で投与し、手術中に患部に青色励起光を当てると腫瘍部位が赤色蛍光を発し、脳神経外科医が正常組織から腫瘍組織を識別することを助けます。
 本剤は製品名“Gliolan®”として2007年に欧州医薬品庁(EMA)の承認を受け、現在フォトナミック社の販売パートナーを通じてアメリカ、ドイツ、イギリス、オーストラリアおよび韓国を含む40以上の国々で販売されています。

 カナダでは、リウマチ、自己免疫疾患、がん領域、小児領域の医薬品の開発及び販売に強みを持つメデクサス社が本剤の販売を行います。メデクサス社の販売力により、5-ALA関連事業の北米市場での拡大が期待されます。

 SBIグループではアンメットメディカルニーズに応える5-ALAを利用した医薬品を世界中の一人でも多くの方に提供できるよう、今後も5-ALAの様々な可能性を追求し、医薬品等の研究開発に努めてまいります。

(※)5-アミノレブリン酸(5-ALA)とは:体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与する機能分子の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。5-ALAは、焼酎粕や赤ワイン、高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。

以上