今回は特に「人生」に対する洞察とともに、現代で重要と考える「人間学」、「人物学」について、中国古典や東西の古典、歴史書から学んだ考えを中心に編集しています。本書のタイトルは『日に新たに』としました。この言葉は修己治人の学とされる『大学』から採ったものです。『大学』の伝二章に「湯の盤の銘に曰く、苟に日に新たに、日日に新たに、また日に新たなり」とあります。夏の桀王を滅ぼして殷王朝を創始した湯王は洗面の器に右記の言葉を刻みつけ、毎朝自戒したと言われています。（中略）我々は、この「日に新たに」を肝に銘じ、昨日より今日、今日より明日と絶えず新たなる創造を繰り返し、常に自己革新を心掛け、良き方向に進んで行かねばならないのです。（「はじめに」より）