2006年8月29日
SBIホールディングス株式会社

ムンバイ, 2006年8月28日: State Bank of India(以下「インド・ステイト銀行」)の投資銀行子会社であるSBI Capital Markets Ltd. (以下「SBI Cap」)と日本のSBIホールディングスのベンチャーキャピタル部門であるソフトバンク・インベストメントは、本日出資約束額1億米ドルのベンチャーキャピタルファンドを共同で設立する計画を発表いたしました。このたび設立するファンドは、主にインドにおいて成長著しい知的分野に特化した優良な非上場企業を対象に、一社当たり5-10百万米ドルを目途に投資し、3-5年の運用期間を計画しております。投資対象となる知的分野は、BPO(Business Process Outsourcing)、KPO(Knowledge Process Outsourcing)、生命科学、インターネット関連、IT関連メーカー、更にナノテクノロジーや環境技術関連分野などを含んでおります。

SBI Capとしては初のベンチャーキャピタルファンドとなるこのたびのファンドの設立は、ベンチャーキャピタルファンドへのアクセスを増やすことによってインドにとって極めて重要な知的分野の企業を育てる必要性を説いたインド大統領アブドル・カラム氏の最近の公式声明にも応えるものです。また、インド・ステイト銀行グループにとって、本提携はベンチャーキャピタル事業への本格的参入を意味しています。

一方ソフトバンク・インベストメントは、現在さまざまな国や投資領域を対象とする18のファンドを運用しており、例えば昨年ではシンガポールのテマセク・ホールディングスと提携し中国に特化したファンドを設立し現在運用しております。運用するファンドの規模やファンドの数においてソフトバンク・インベストメントはアジアで最も活発なべンチャーキャピタルの一社でありますが、このたびの新たな提携は、同社にとって初めてのインドを投資対象とするファンド設立となります。このたびの提携は、インドの未公開企業への投資と投資先企業の公開支援にとどまらず、日印両国の架け橋として、知識移転や両国の企業同士の新たな関係構築を促進していくことを目指しています。

インド・ステイト銀行会長のスリ O.P.バット氏は、このたびの提携を「小さな一歩ではあるが、インドの知識産業の創造と育成にとっては大きな一歩である。単なる外国資本の導入よりも、今日のインドにとっては専門知識やノウハウが必要だ。このたびの関係がそれを実現させるものと考えており、さらに世界第2位の経済大国と世界で2番目の急成長経済国家である両国の間には非常に多くの協力関係が残されています」と述べています。

ソフトバンク・インベストメントの北尾吉孝CEOは、SBI Capとの提携によって南アジア地域へ初めて進出することついて、「インド・ステイト銀行グループは、インドで最も有望な未公開企業投資のための最良のパートナーであると確信する。SBI Capと設立するこのたびのファンドは、有力な金融機関と提携し、インドに特化した独創的な金融商品を提供しようとする当社のインド戦略にとっては最初の一歩に過ぎない。いずれ、インド市場における当社の長期的な総合戦略について発表できればと考えている」とコメントしています。

SBI Capの社長兼COOレヌ・チャル氏は、「インド・ステイト銀行グループの広範かつ拡大する顧客基盤のニーズに応えるために、ベンチャーキャピタルファンドを提供できることは喜ばしいことである。 このたびの提携は、未公開株式投資の領域への進出を可能にするだけでなく、インドの総合金融サービス提供会社としてのインド・ステイト銀行の地位を一層強化するものだ。ソフトバンク・インベストメントはITや知的セクターに投資するファンド運営に関してはトップの地位を保持しており、このたびの提携についても、彼らの強みである投資ノウハウとSBI Capの強みである顧客ネットワークを活用できることから、非常に明るい見通しを持っております」とコメントしています。

SBI CAP 及びインド・ステイト銀行について:

1986年に設立されたインド最大の投資銀行。あらゆる投資銀行業務において強い存在感を有し、あらゆる事業領域にサービスを提供している。インド最大の商業銀行であるインド・ステイト銀行の子会社として、インドの資本市場に最も早く参入した企業の1社。過去20年にわたって、SBI Capはインドの金融システム及び規制の枠組みに関する包括的な理解を深めてきた。1997年1月には、アジア開発銀行がその株式の13.84%を取得している。SBI Capは企業および政府関連クライアントとの強固な協業関係を構築しており、いくつかの資金調達や戦略的な売出し、その他のアドバイザリー取引において主幹事を務めてきた。インド国内に9拠点、英国現地法人を子会社として有する。

インド・ステイト銀行は、総資産、利益、店舗網、社員数において、インド最大の商業銀行。さらに、支店数では世界最大であり、アメリカ、イギリス、日本、中国を加えた世界のトップ100銀行に唯一ランク入りしているインドの銀行である。ほぼ全ての金融商品をカバーし、創業200年の歴史を刻む。

以上