2010年8月18日
SBIリサーチ株式会社
株式会社クララオンライン

 SBIリサーチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:沖田貴史、以下「SBIリサーチ」)と、株式会社クララオンライン(本社:東京都江東区、代表取締役社長:家本賢太郎、以下「クララオンライン」)は、このたび2回目となる、中国各地域から上海万博に出展中の日系企業のウェブサイトへのアクセス速度調査を共同にて実施いたしましたので、その調査結果ランキングとレポートを発表いたします。

【調査結果レポート】
今回は、各ウェブサイトへのアクセス速度調査に加え、華北、華東、華南、西南、西北、東北、 華中という中国の7エリアごとにHTTP通信の速度分析も行いました。

 その結果、華南、西北エリアに比べ、首都北京の位置する華北や華中エリアからのアクセス速度の方が速いという計測結果となりました。これにより華北、華中エリアは中国の中でもインターネットインフラがより発達したエリアであると言えます。

◆上海万博に出展する日系企業のウェブサイト アクセススピードランキング(7月1日~7月15日)

順位会社名HTTP
(KB/s) ※1
最速
エリア
最速値最遅
エリア
最遅値調査対象URL
1キヤノン株式会社
(中国語サイト)
158.82華北266.60華南91.82http://www.canon.com.cn/
2株式会社小松製作所
(中国語サイト)
114.43華北189.94華南71.21http://www.komatsu.com.cn/
3パナソニック株式会社
(中国語サイト)
108.35華東164.23西北64.25http://panasonic.cn/
4トヨタ自動車株式会社
(中国語サイト)
101.70華北144.70華南77.79http://www.toyota.com.cn/
5本田技研工業株式会社
(中国語サイト)
97.04華東144.40西北64.12http://www.honda.com.cn/
6日立グループ
(中国語サイト)
92.20華南121.82西北67.81http://www.hitachi.com.cn/
7トヨタ自動車株式会社
(日本語サイト)
83.24華中98.66西北69.42http://www.toyota.co.jp/
8上海万博 日本館 公式サイト82.32華北93.85西北67.04http://www.expo-japan.jp/
9ユニ-チャーム株式会社
(中国語サイト)
82.20華東142.53西北47.10http://www.unicharm.com.cn/
10三起商行株式会社
(ミキハウス)(日本語サイト)
80.09華中90.30西北64.73http://www.mikihouse.co.jp/
(全77サイトより上位10社を一部抜粋して掲載)

 また、前回同様今回のスピードランキングでも1位となったキヤノン株式会社の中国サイトのアクセス速度結果を見てみますと、最も早い華北エリアからは266.60KByte/sと、今回の計測内でも最速の数値を記録しました。一方、最も遅い華南エリアからは91.82KByte/で、華北に比べて約1/3の転送スピードでした。このことから、華北のようにインターネットインフラが発達したエリアでは他エリアよりも、リッチなコンテンツを用いたサイトを用意することが可能といえます。

※ 7エリアのうち華南を除いた6エリアで、100KByte/s以上という比較的高速な数値を記録していることから、適切なデータセンター環境を選ぶことで、各エリアから満遍なく良好な通信スピードを得ることが可能な一例とも推測されます。
 次に、ランキング4位のトヨタ自動車株式会社の中国語サイトと、7位の同社日本語サイトのアクセス速度結果を比べてみますと、各エリアから日本のサーバと中国のサーバへのエリア別のアクセス速度の差に大きな違いがあることが分かりました。中国語サイトの場合、最速数値は華北エリアからの144.70 KByte/s、最遅数値は華南エリアからの77.79 KByte/sと倍近くの差があるのに対し、日本語サイトの場合、最速数値は華中エリアからの98.66 KByte/s、最遅数値は西北エリアからの69.42KByte/sと、最速数値と最遅数値の間に大きな開きはなく、7エリア間の速度はほぼ近い数値でした。これは、日本語サイトは日本国内にサーバが設置されていることが一般的であり、中国からこのような日本国内のサーバにアクセスをした場合、中国国内のインターネットインフラ環境以上に、日本・中国間のインターネットインフラ環境の影響を強く受けることが原因と思われます。

<ご参照:中国7エリア地図>
中国7エリア地図

【調査概要】

調査対象2010年上海万博 日本館公式サイトおよび日本産業館公式サイトより
リンクが張られている日系企業のURL(日本語ウェブサイト・中国語ウェブサイト)
調査期間2010年7月1日 ~ 2010年7月15日
調査方法「WebSpeed」※2を使用した、中国各地のユーザPCからの計測
※ 中国大陸部の各省・直轄市・自治区の10万人以上のパネラーからの実測値をベースとする

 このたびの調査では、SBIリサーチの中国本土からのサイトアクセス速度をレポーティングするサービス「WebSpeed」を利用し、上海万博の日本館公式サイトおよび日本産業館公式サイトよりリンクが張られている日系企業、約60社75サイトと日本館・日本産業館の公式サイトを併せた77サイトの日本語ウェブサイト・中国語ウェブサイトを対象に実施しております。
 SBIリサーチとクララオンラインは、上海万博の会期中(2010年4月30日~10月31日)は継続して共同調査を実施する所存であり、次回の共同調査は2010年9月下旬を予定しております。

 なお、8月25日には、SBIチャイナブランディング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:沖田貴史、以下「SBIチャイナブランディング」)、クララオンライン共催、SBIベリトランス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:沖田貴史、以下「SBIベリトランス」)後援のもと、「中国ビジネス最前線セミナー」を開催します。中国現地から法律・商標のスペシャリストを招いた講演や「中国へのインターネット進出に関する可能性と障害」について、SBIベリトランスとクララオンライン代表が対談を行う予定です。

 お申込みについては、以下SBIチャイナブランディングのホームページにてご確認ください。
http://www.sbicb.com/event/seminar/index.html

 今後も、中国全域のネットユーザを網羅した客観的なデータを提供するSBIリサーチと、中国インターネットコンサルティングサービスを提供するクララオンラインは、両社のもつノウハウを融合し協力することによって、中国展開を考える事業者を支援する最適な環境づくりを目指してまいります。

【SBIリサーチ株式会社について】

社名SBIリサーチ株式会社
設立年月日2009年11月5日
代表者代表取締役 執行役員Co-CEO 沖田 貴史
取締役 執行役員Co-CEO 楊 偉慶
事業内容中国におけるオンラインリサーチ業務、中国のネット市場関連レポートの販売
URLhttp://www.sbi-research.jp/

 SBIリサーチは、オンライン決済ソリューションを提供するSBIベリトランスと中国最大手のインターネット調査会社である上海艾瑞市场咨询有限公司(上海アイリサーチコンサルティング有限公司 中国上海市 代表取締役:楊 偉慶、以下「中国アイリサーチ社」)の合弁会社です。中国アイリサーチ社が中国国内で発表している各種インターネット白書の翻訳販売や中国進出を検討している企業へのカスタマイズリサーチを行っております。

【株式会社クララオンラインについて】

社名株式会社クララオンライン
設立年月日1997年5月20日
代表者代代表取締役社長 家本 賢太郎
事業内容インターネットサービス基盤事業
URLhttp://www.clara.co.jp/

 クララオンラインは東京、名古屋、シンガポール、および台湾を拠点に「アジアNo.1のインターネットサービスプラットフォームカンパニー」をビジョンに掲げ、グローバルに展開をしているインターネットサービス基盤事業者で、現在は東京、岐阜、北京、上海、台北、シンガポール、クアラルンプールの7都市10拠点のデータセンターでサーバを運用しております。

※1HTTP(KByte/s)1秒間に転送するデータ量を示す。この数値が大きいほど、HTTP転送能力が高いことを意味する
参考までに中国4大ポータルサイトのHTTP平均速度は149.75(KByte/s)である
(中国アイリサーチ社調べ)
※2WebSpeed日本・中国間のウェブサイトへのアクセススピードを計測するサービス
中国大陸の各地域(西北・西南・東北・華北・華中・華南・華東)、および各省/直轄市/自治区
また中国大陸部主要ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)毎のデータ比較が可能