2015年8月26日
モーニングスター株式会社

中立的な第三者としての立場からEコマースや各種ウェブサイトの客観的な評価・比較を行うモーニングスター株式会社(以下、当社)は、「Gomez投信運用会社サイトランキング2015」をGomezのウェブサイト(http://www.gomez.co.jp/)で発表しました。

このランキングは、投資家や販売会社関係者等に情報を提供するために投資信託運用会社が運営するウェブサイトのユーザビリティや情報・機能を評価することを目的としており、今回で5回目の発表となります。各社が運用する各ファンドの特色や投資方針、定期的・臨時的な運用経過報告などの情報を的確にユーザーに伝えるために必要な使いやすさや各種機能を、ユーザーの視点にもとづいて設計された98の調査項目により当社のアナリストが評価を行い、総合的に優れた投信運用会社サイトのランキングを決定します。

2014年版ランキングにおける上位10サイトは、以下のとおりとなりました。
順位得点会社名前回(※)
1位8.41みずほ投信投資顧問2位
2位8.32大和証券投資信託委託4位
3位8.29新光投信8位
4位8.20三菱UFJ国際投信(旧三菱UFJ投信)1位
4位7.76三菱UFJ国際投信(旧国際投信投資顧問)3位
6位7.68三井住友トラスト・アセットマネジメント6位
7位7.67明治安田アセットマネジメント15位
8位7.46ニッセイ アセット マネジメント4位
9位7.23三井住友アセットマネジメント7位
10位7.22アムンディ・ジャパン29位
※前回は2014年8月11日発表

【上位企業の特徴】
2015年版「Gomez投信運用会社サイトランキング」の総合第1位は「みずほ投信投資顧問」となりました。みずほ投信投資顧問の優れた点の1つはサイトの使い勝手のよさであり、中でも整理されたメニュー構造や情報の見やすさなどが評価できます。
文字の大きさ、色のコントラストなど年配の方への配慮がされている一方で、個別のファンド詳細画面には各期間の騰落率も掲載されていて情報が充実しています。「ファンドランキング」「注目ファンド」「お気に入りファンド登録」などの便利な機能も揃っている、ユーザーにとって優れたサイトといえます。

総合第2位は「大和証券投資信託委託」となりました。
基準価額一覧においては、投資先分類や決算頻度などの項目がチェックボックスによって複数選択して検索できる「さくっと検索」、騰落率や総資産からの順位が分かる「ランキング」やファンドの頭文字から検索する「頭文字検索」がタブ形式で利用することが可能で、様々な角度から検索できる機能性の高いページを展開しています。
また、親しみやすいイラストを多く活用した投資信託講座や、定着しつつあるNISAについても特設サイトを設置して新着情報を配信するなど、個人投資家や投資信託初心者にも配慮のあるサイトを展開しています。

総合第3位は「新光投信」となりました。
特に機能性・先進性での評価が高く、主力ファンドにおいては動画を活用し、RSSを使った最新情報のお知らせ機能や基準価額のメール配信など、積極的なコミュニケーション活動を行っています。
他の投資信託運用会社ではPDF形式での提供が一般的なマーケットニュースもHTML形式で配信する等、コンテンツへ到達しやすいようにする工夫がなされています。

【全体的な傾向】
今回のランキングの大きな特徴としては、スマートフォン対応を行ったサイトの多さです。
トップページのみ等の部分的対応も含めたスマートフォン対応は、前回調査時ではノミネートサイトの25%、15サイトであったのが、今回は40%の24社と大幅に上昇しました。
またノミネートサイト60サイトのうち、全面リニューアル及びメニューやデザインなどの一部リニューアルを行った企業は14サイトでした。リニューアルの主な特徴としては、イラストを使った誘導しやすいメニューボタン、そのボタンの領域を大きめに取ることや、大きな文字サイズなど、マルチデバイス対応を想定したデザインに生まれ変わっている点にあります。

【調査概要】
・ 調査期間:2015年7月20日~8月10日まで
(※ランキングデータは、2015年8月10日までのものを反映)
・ 調査対象:以下のノミネート基準を満たす60サイト
(1) 投信協会正会員であること(直販系投信運用会社は除外)
(2) 自社ドメインのWebサイト(日本語)を公開していること
(3) 自社サイト(日本語)においてファンドの基準価額等を公表していること
(4) 自社サイト公開後1年以上を経過していること など
【評価方法】
本調査では、以下の5つの視点から設定された98の調査項目を基に当社のアナリストが評価を行います。
カテゴリ名称評価内容
ナビゲーションと
情報構造
ユーザーが効率的にサイト内を回遊できるかどうかを評価する項目群です。トップページからの動線、グローバルナビゲーションやローカルナビゲーションなどの配列・メニュー構造・ラベリングなどが評価の対象となります。
ファンド情報の
見やすさ・使いやすさ
投信運用会社サイトの主要コンテンツページの見やすさと使いやすさを評価する項目群です。個別ファンド情報ページの掲載情報と構成、関連情報の活用方法、PDFをはじめとしたプラグインの取り扱い方などが評価の対象となります。
デザインと
アクセシビリティ
主にWebアクセシビリティへの対応を評価する項目群です。テキストリンクや文字サイズ、色彩のコントラスト、HTML構文などが調査の対象となります。
安定性と信頼感Webサイトの表示速度・稼働率(安定性)、ユーザーがWebサイトを利用するうえでの安心を得るための取り組み(信頼感)を評価する項目群です。後者は、会社情報、カスタマーサポート、各種方針の開示などが調査の対象となります。
機能性・先進性新着情報配信やメール、ソーシャルメディアなどを活用した情報発信、スマートフォン対応、用語集によるユーザー補助、そしてNISAのような最新動向・制度解説への対応などが調査の対象となります。