2017年2月8日
モーニングスター株式会社

中立的な第三者としての立場からEコマースや各種ウェブサイトの客観的な評価・比較を行うモーニングスター株式会社(以下、当社)は、「Gomez賃貸不動産情報スマホサイトランキング」をGomezのウェブサイト(http://www.gomez.co.jp/)で発表しました。

「Gomez賃貸不動産情報スマホサイトランキング」は、賃貸不動産情報を提供するウェブサイトの使い勝手やクオリティを、ユーザーの視点から評価することを目的としています。

総務省の通信利用動向調査によりますと、年代別のスマートフォン保有率は、20代で92%、30代で86%となり年々増加しています。その中で、賃貸不動産情報サイトにおいてもスマートフォン特有の機能や使い勝手、多くの情報を整理して表現する重要性はますます高くなっていることから本年度はスマートフォンサイトを対象に調査を行いました。

当ランキングでは、「サイトの使いやすさ」「情報量とコンテンツ」「安定性と信頼感」「便利な機能・サービス」の4つの視点(カテゴリ)から構成される137の調査項目により当社アナリストが評価を行い、総合的に優れた賃貸不動産情報スマホサイトのランキングを決定します。

「Gomez賃貸不動産情報スマホサイトランキング」の結果は、以下のとおりです。

順位 得点 サイト名(運営会社)
1位 7.71 HOME'S(ネクスト)
2位 7.45 SUUMO(リクルート住まいカンパニー)
3位 6.82 いい部屋ネット(大東建託)
4位 6.49 アットホーム(アットホーム)
5位 6.43 マイナビ賃貸(マイナビ)
6位 6.37 goo住宅・不動産(エヌ・ティ・ティレゾナント)
7位 6.20 スマイティ(カカクコム)
8位 6.02 Yahoo!不動産(ヤフー)
9位 5.81 アパマンショップ(アパマンショップネットワーク)
10位 5.54 オウチーノ(オウチーノ)
11位 4.63 E-LIFE(イーライフ)

【上位サイトの特徴】

総合第1位は、HOME'S(運営会社:ネクスト)となりました。カテゴリ別では、「安定性と信頼感」と「便利な機能・サービス」の2カテゴリで1位を獲得し、「サイトの使いやすさ」、「情報量とコンテンツ」で2位を獲得しています。
前回訪問したエリアや検索条件は、再訪時に自動セットされるほか、会員向けサービスでは、ログイン後にスマホサイトで登録したお気に入り物件や検索条件がPCサイトにも連携しているため、様々なデバイスを使用しているユーザーにとっても利便性が高く、再訪しやすい機能を多く提供している優れたウェブサイトです。

総合第2位は、SUUMO(運営会社:リクルート住まいカンパニー)となりました。カテゴリ別では、「サイトの使いやすさ」と「情報量とコンテンツ」の2カテゴリで1位を獲得し、「安定性と信頼感」カテゴリで3位を獲得しました。
物件詳細画面では、賃料や専有面積などの基本情報はもちろんのことスーパーや学校、病院などの生活情報が提供されています。これらの周辺施設までの距離や徒歩分数情報の掲載に加え、地図でも位置が確認できるように地図へのリンクを設置して、ユーザーが物件周辺のイメージを掴みやすいように工夫が施されています。
また、豊富なコラムや読み物コンテンツ、独自の調査結果データや住宅ローン金利一覧の掲載など、ユーザーに役立つ質の高い情報を幅広く提供している良いウェブサイトです。

総合第3位は、いい部屋ネット(運営会社:大東建託)となりました。カテゴリ別では、「便利な機能・サービス」カテゴリで2位、「サイトの使いやすさ」カテゴリで3位を獲得しています。
「学校名から探す」検索手法は、検索対象を大学に限っているサイトが多い中、全国の保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、各種専門学校までと幅広い種別に対応しています。初めて訪れる土地勘のないエリアで物件を探しているユーザーにとって物件を探す際の手助けとなる便利な機能です。

【全体的な傾向】

賃貸不動産情報サイト全体として、ウェブサイト改善の動きは活発で独自のサービスを多く用意しています。会員サービスを提供しているサイトでは、ユーザーの好みや登録情報から提案型の物件検索コンテンツを提供し、閲覧デバイスを問わずに登録済み検索条件やお気に入り物件情報を連携しています。今後は、ますます人工知能による自動分析化やマッチングサービスなど新たなサービスが増えていくと見込まれる一方で、ユーザーの閲覧環境の多様化を考慮したマルチデバイス対応など、ユーザーの視点に立ったウェブサイトづくりが望まれます。

2016年3月にウェブ・アクセシビリティに関連するJIS規格が改定され「JIS X 8341-3:2016」が公示されたこと、また2016年4月から障害者差別解消法が施行されたことを受け、ウェブサイトの運営において、アクセシビリティ対応は注目されています。不動産情報スマホサイトにおいても、高齢者や障害をお持ちの方に配慮した設計が求められています。文字の大きさや色のコントラスト、可読性の確保など、あらゆる閲覧状況に配慮した取り組みがますます重要になっています。

【調査概要】

調査期間 ・ 2017年1月15日~1月31日
・ ランキング結果は1月31日までの各社サイトに基づいています。
調査対象 Gomez賃貸不動産情報スマホサイトランキングでは、インターネットを通じて賃貸不動産物件情報の閲覧および、問い合わせが可能な日本国内の不動産情報サイトをノミネートしています。具体的には、下記のノミネート基準を満たすウェブサイトを調査対象としています。
・ ウェブサイト上で個人向け賃貸住宅の情報を提供していること
・ 広い地域にわたる不動産物件情報を提供していること
・ 不動産会社から物件情報の提供を受けていること(但し不動産情報サイトから受けている場合も、一定の基準を満たす場合は含む)
・ その他、当社調査において一定以上の水準を満たすこと

【評価方法】

本調査では、ウェブサイトの利便性をさまざまな角度から分析・評価するために、以下の4つのカテゴリからなる137項目のランキング・スコアカードを用います。各カテゴリの主な評価内容は以下のとおりです。
カテゴリ名称 評価内容
ウェブサイトの使いやすさ ウェブサイト全体の使いやすさを評価するカテゴリです。物件検索機能や入力フォームの使いやすさを中核とし、ナビゲーション構造やウェブ・アクセシビリティへの対応状況などを総合的に評価しています。
情報量とコンテンツ ウェブサイトに掲載されている各種コンテンツの情報量やページ構成を評価するカテゴリです。
検索ページや物件ページの構成、特集コンテンツなどが調査の対象となります。
安定性と信頼感 ユーザーが安心してウェブサイトを利用するための取り組みを評価するカテゴリです。
ウェブサイトの表示速度、稼働率(正常に表示される率)などのサイトパフォーマンスの状況、問い合わせのわかりやすさ、各種方針開示などが調査の対象となります。
便利な機能・サービス その他、さまざまな付帯サービスの充実度を評価するカテゴリです。検索条件項目の多様性や会員向けサービス、PCとのサービスの連携対応など、さまざまな施策が調査の対象となります。