2018年9月14日
モーニングスター株式会社
中立的な第三者としての立場から各種金融商品やウェブサイトの客観的な評価・比較を行うモーニングスター株式会社(以下、当社)は、「Gomez投信運用会社サイトランキング2018」をGomezのウェブサイト(http://www.gomez.co.jp/)で発表しました。
このランキングは、投資家や販売会社関係者等に情報を提供するために投資信託運用会社が運営するウェブサイトのユーザビリティや情報・機能を評価することを目的としており、今回で8回目の発表となります。各社が運用する各ファンドの特色や投資方針、定期的・臨時的な運用経過報告などの情報を的確にユーザーに伝えるために必要な使いやすさや各種機能を、ユーザーの視点にもとづいて設計された102の調査項目により当社のアナリストが評価を行い、総合的に優れた投信運用会社サイトのランキングを決定します。
順位 | 得点 | 会社名 | 前回(※) |
1位 | 8.51 | 三井住友アセットマネジメント | 1位 |
2位 | 8.32 | ニッセイアセットマネジメント | 2位 |
3位 | 8.28 | 三菱UFJ国際投信 | 7位 |
4位 | 8.09 | アセットマネジメントOne | - |
5位 | 7.94 | 大和住銀投信投資顧問 | 5位 |
6位 | 7.76 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント | 5位 |
7位 | 7.75 | アムンディ・ジャパン | 3位 |
8位 | 7.51 | 明治安田アセットマネジメントフィデリティ投信 | 4位 |
9位 | 7.39 | 大和証券投資信託委託 | 11位 |
9位 | 7.39 | 野村アセットマネジメント | 9位 |
※前回は2017年9月発表
【上位サイトの特徴】
2018年版「Gomez投信運用会社サイトランキング」の総合第1位は、3年連続で「三井住友アセットマネジメント」が獲得しました。
三井住友アセットマネジメントでは、多様な利用者層を想定したサイト作りが行われており、利用者の目的別に豊富なコンテンツを提供しています。例えば、投資信託が初めての人向けには、資産形成スタイル診断など楽しみながらわかるコンテンツを用意し、また、話題のテーマについては、スペシャリストの視点からのマーケットレポートを提供するなど、それぞれのユーザーニーズをとらえた質の高いコンテンツを用意しています。
サイト内の情報は、利用者層別や目的別に整理・カテゴライズされており、使いやすいサイト構成がなされた優れたサイトです。
総合第2位は「ニッセイアセットマネジメント」となりました。
ニッセイアセットマネジメントでは、ファンドの検索機能が充実しています。フリーワード検索ボックスでは、正式名称や愛称の一部を入力するだけで、候補ファンドが一覧リストで表示される機能を実装しており目的のファンドに行きつきやすくなっています。
また、ファンド一覧リストに表示される項目を分配実績や運用実績、手数料など、様々な視点で詳細なファンド比較も可能な利用者のニーズを考慮したサイトです。
総合第3位は「三菱UFJ国際投信」となりました。
三菱UFJ国際投信の基準価額一覧からは、お気に入りへファンドを複数まとめて登録できるほか、複数ファンドの基準価額メール配信サービスへの登録が行えるなど利便性の高いサイトです。
また、複数のシミュレーションツールを用意しています。購入・解約の履歴を入力することにより、現時点まで運用した場合のトータルリターンなどを試算することができる資産運用シミュレーションや、つみたてシミュレーションなど充実したシミュレーションを提供しています。
【全体的な傾向】
今回の調査対象となる69サイトの中で33サイトが常時SSLを導入していました。常時SSLとは、ブラウザとサーバー間の通信が暗号化されることで、第三者による盗聴やなりすましや改ざんといった行為を防ぐ手法です。個人情報を取り扱うウェブサイトでは、この対応をすることが望ましいです。
また、投信運用会社サイトでは、顧客本位の業務運営方針やESG投資に対する方針など各種方針を掲載し、企業の信頼感・安心感につながる取り組みを積極的に行っています。
投信運用会社サイト全体的な傾向として、文字サイズを大きくし、デザインを統一するなどサイトの見やすさ・使いやすさへ配慮したサイト作りに加えて、ユーザーが安心して利用できるための改善が見受けられました。
【調査概要】
調査期間 | ・ 2018年9月1日~9月13日 ・ ランキング結果は、9月13日時点の各サイトに基づいています。 |
調査対象 | 以下のノミネート基準を満たす69サイト ・ 投信協会正会員であること(直販系投信運用会社は除外) ・ 自社ドメインのWebサイト(日本語)を公開していること ・ 自社サイト(日本語)においてファンドの基準価額等を公表していること ・ 自社サイト公開後1年以上を経過していること など |
【評価方法】
カテゴリ名称 | 評価内容 |
ナビゲーションと情報構造 | ユーザーが効率的にサイト内を回遊できるかどうかを評価する項目群です。トップページからの動線、グローバルナビゲーションやローカルナビゲーションなどの配列・メニュー構造・ラベリングなどが評価の対象となります。 |
ファンド情報の見やすさ・使いやすさ | 投信運用会社サイトの主要コンテンツページの見やすさと使いやすさを評価する項目群です。個別ファンド情報ページの掲載情報と構成、関連情報の活用方法、PDFをはじめとしたプラグインの取り扱い方などが評価の対象となります。 |
デザインとアクセシビリティ | 主にWebアクセシビリティへの対応を評価する項目群です。テキストリンクや文字サイズ、色彩のコントラスト、HTML構文などが調査の対象となります。 |
安定性と信頼感 | Webサイトの表示速度・稼働率(安定性)、ユーザーがWebサイトを利用するうえでの安心を得るための取り組み(信頼感)を評価する項目群です。後者は、会社情報、カスタマーサポート、各種方針の開示などが調査の対象となります。 |
機能性・先進性 | 新着情報配信やメール、ソーシャルメディアなどを活用した情報発信、スマートフォン対応、用語集によるユーザー補助、そしてNISAのような最新動向・制度解説への対応、ツールの用意などが調査の対象となります。 |
以上