2019年3月20日
SBIいきいき少額短期保険株式会社

 SBIいきいき少額短期保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:髙﨑 誠治、以下「当社」)は、3月20日の動物愛護デーにちなみ、全国の20歳以上の方を対象に“ペットの飼育と支出”に関するアンケート調査を実施しましたので、アンケート結果を以下の通りお知らせします。
 アンケート結果については、ファイナンシャルプランナーとして、家計管理や節約に関する著書を多数出版されている風呂内(ふろうち)亜矢(あや)氏(添付プロフィール参照)より、回答内容を分析したコメントをいただきました。

◆アンケート調査結果のサマリー

【1】犬・猫飼育者全体の3人に1人は多頭飼いという結果に!(参考資料P.1参照)
・「犬・猫」を飼っている方に「ペットの種類と頭数」を聞いたところ、52.5%の方が犬を飼育し、猫は36.4%、犬・猫の両方を飼育している方が11.1%となりました。
特徴的な点は、犬と猫を2匹以上飼育する「多頭飼育」の比率が、犬(9.9%)、猫(12.9%)となり、犬・猫両方を合わせ、全体の33.9%を占める結果となりました。
【2】猫の支出額は犬のおよそ6割に!(同P.1,2参照)
・「ペットにかけている支出は1か月でおおよそどれくらいですか」と聞いたところ、全体平均では11,459円となりましたが、全体の中央値でみると、1か月5,000円という結果となりました。
・犬と猫別(平均値)にみると、1匹飼育では猫は犬の62%、多頭飼育でも65%と低い数値となり、一般的に言われている「犬よりも猫の方が飼育費は低い」という結果がこのアンケートでも実証されました。
・年代別の平均値をみてみると、20代が最も高い14,009円という結果となりました。
【3】猫を飼っている約77%の方が譲り受けや拾ってきて飼育していることが判明!(同P.2,3参照)
・「ペットの入手先」を聞いたところ、犬と猫では大きな違いが現れました。
犬は「ペットショップやブリーダーから購入」して飼育している方が約77%となる一方、猫では「譲り受けや拾ってきて」飼育している方が約77%と高い結果となりました。
【4】賃貸でも飼いやすい傾向にあるのは猫だった!(同P.3参照)
・犬・猫飼育者の居住環境を確認してみると、持家一戸建ての方が飼育種類・頭数を問わず、過半数を超え、特に犬2匹以上と犬・猫両方では74%以上の高位となる一方、猫飼育では1匹でも2匹以上でも賃貸の方が20%以上と、賃貸でも猫は比較的飼いやすいという傾向が現れた結果となりました。
【5】ペットのためならお金を惜しまない人は約4割も!(同P.3,4参照)
・「ペットを飼い始めてから現在までペット飼育の関連支出のためにほかの生活費を節約したか」と聞いたところ、全体的には、7割弱の方が「節約していない」との回答となったが、飼育種類と頭数別にみると、「節約していない」方の比率は、猫1匹の78.8%に対して、犬・猫両方だと47.2%と大きな較差が現れており、ペット飼育の種類と頭数によって、節約への意識が異なる結果となりました。
・さらに、「今後のペット関連支出の増加にどう対応するか」と聞いたところ、「ペットのためなら増えても構わない(節約しない)」と答えた方が41.4%と最も高く、続いて「ほかの生活費を節約する」方が31.7%、「ペット関連支出を節約する(26.9%)」となりました。
・ペット飼育者はペットのためならお金を惜しまない方が多いという結果となりました。
◆風呂内亜矢ファイナンシャルプランナーの総評コメント
犬と猫の飼育では、一般的に猫の方が費用はかからないとされています。
この調査でも、実際に猫を飼っている人が回答した金額が低めに出て、通説を裏付けるものとなりました。
今回の調査では、犬と猫の1匹と多頭飼育での違いや、居住環境や年齢などとの相関をヒアリングしている点がユニークです。
人生における支出は、ライフスタイルが変わると優先順位が変わります。
ペットは家族の一員と考える方が増えていることから、子どもが生まれたときに生じがちなお金の優先順位の変化が起こっている可能性を感じさせる結果にもなっています。

風呂内 亜矢 氏
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者
■ペットの飼育と支出に関するアンケート調査の概要
調査対象:全国20歳以上の方
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2019年2月13日(水)~2019年2月20日(水)
有効回答:1,105名(20歳以降の各年代男女100名以上を基準)
調査機関:株式会社ジャストシステム
※本調査レポートの百分率表示は小数点第1位で四捨五入の丸め計算を行っているため、合計しても100%にならない場合があります。

以上

(参考資料)

◎アンケート調査結果の詳細

1. 調査方法と飼育ペットの種類と頭数
・インターネット調査にて6,206名の方に飼育ペットの有無を聞いたところ、現在ペットを飼っている方は、1,776名(全体の28.6%)、うち犬を飼っている方は953名(同15.4%)、猫は773名(同12.5%)となった。
・「犬・猫」を飼っている方を対象にペット関連支出・飼育環境等を聞いたところ、1,105名(20歳以降、各年代男女各100名以上)の方から回答を得た。
・この1,105名の方の飼育状況は下図の通り。犬を飼っている方は全体の52.5%(赤枠)、猫は36.4%(緑枠)と犬飼育者が猫飼育者を上回っているが、犬も猫も両方飼っている方が11.1%いることも判明した。
・犬と猫を2匹以上飼育する「多頭飼育」の比率が、犬(9.9%)、猫(12.9%)となり、犬・猫両方を合わせ、全体の33.9%を占める結果となっている。

2. ンケート結果
①ペット関連支出(月額)
・「ペットにかけている支出(月額)」を聞いたところ、「わからない」と回答した160名を除く945名の方の単純平均月額は、11,459円となったが、全体の中央値、最頻値ともに5,000円であった。
・犬と猫別(平均値)にみると、1匹飼育では猫の支出額は犬の62%程度、多頭飼育でも65%程度と低い数値となった。一般的に「犬よりも猫の方が飼育費は低い」と言われているが、その通りの結果であった。
また、犬・猫の両方を飼育されている方の平均値、中央値がともに高くなっている。

・次に、年代別と世帯別の平均値をみてみると、世帯別では、三世代世帯が最も高く、親と同居の二世代世帯と夫婦のみが1万円台と低い値となっている。一方、年代別では、20代が最も高く、40代が1万円を割る水準となっている。
◆風呂内亜矢ファイナンシャルプランナーコメント/①について
犬に比べ猫の費用が低めに出たことや、多頭飼いでは支出が増えていることは納得の結果でした。 年齢別の平均値の違いで、特に20代の金額が高く出ている点は興味深いですね。食べ物やアイテムなどにこだわりがあり、支出がかさむ可能性も考えられます。
②ペットの入手先
・「ペットの入手先」を聞いたところ、「ペットショップでの購入」が38.9%と一番多く、続いて「知り合いから譲り受けた(17.0%)」、「ブリーダーから購入(15.0%)」、「拾ってきた」「保護団体等から譲り受けた」の順となった。

・これをペットの飼育種類別にみてみると、大きな違いがあった。犬は「ペットショップ・ブリーダーから購入」した方が多く、猫は「譲り受け・拾ってきた」方が多いと大きくわかれた。
・犬のみ飼育者580名のうち、447名(比率77.1%)の方が、ペットショップ・ブリーダーから購入し飼っているのに対して、猫のみ飼育者では402名のうち、309名(同76.8%)の方が、譲り受けか拾ってきて飼っているとの結果となった。
・犬の場合、1匹では「ペットショップ購入」が過半を占めるが、多頭飼育になると、「ブリーダーから購入」の比率が増え、一方、猫の場合、1匹では「知り合いから譲り受け」「拾ってきた」方が多く、多頭飼育になると「保護団体等から譲り受け」「拾ってきた」比率が増加している。

③ペット飼育と居住環境
・犬・猫飼育者の居住環境を確認してみると、持家一戸建ての方が飼育種類・頭数を問わず、過半数を超え、特に犬2匹以上と犬・猫両方では74%以上の高位となった。猫飼育では1匹でも2匹以上でも賃貸の方が20%以上と、賃貸でも猫は比較的飼いやすいという傾向が現れた結果となった。

◆風呂内亜矢ファイナンシャルプランナーコメント/②と③について
犬はペットショップやブリーダー、猫は知り合いや保護団体、拾ってきたなどの比率が高く、入手先の違いが大きく出た結果となりました。当初にかかった費用が高いと、以降の飼育費用にかけるコストも心理的に高くなりやすい(あるいは高くできる経済状況にある)など、相関があるかもしれません。
④ペット飼育での節約の有無
・「ペット飼育当初から現在まで、ペット関連支出のために、ほかの生活費を節約したか」と聞いたところ、全体的には、7割弱の方が「節約していない」との回答となった。また、節約した方に何を最も節約したか、費目(単一回答)を聞いてみると、「交際費等」が一番多く、続いて「身の回り費用」となっている。
・ペットの飼育種類別にみてみると、「節約していない」方の比率は、猫1匹の78.8%に対して、犬・猫両方だと47.2%と大きな較差が現れている。さらに、1匹飼育と多頭飼育では表の矢印のように、多頭数となると節約意識が高まっている。このように、ペットの種類と頭数によって、節約への意識が異なる結果が見られ、これは飼育ペット種類の平均支出金額とも相関した傾向となっている。


(注)節約した方の比率は、各節約した費目に回答された方を合計した数値

・次に節約の有無と世帯年収との比較をしてみると、節約していない比率が「300万円未満」層では約60%、「300~499万円」層と「500~699万円」層では60%半ば台、「700~999万円」層と「1000万円以上」層では約70%と徐々に増加している。

⑤今後のペットに関する支出増に対する考え
・「今後のペット関連支出の増加にどう対応するか」と聞いたところ、「ペットのためなら増えても構わない(節約しない)」と答えた方が41.4%と最も高く、続いて「ほかの生活費を節約する」方が31.7%、「ペット関連支出を節約する(26.9%)」が最下位となった。
・ペット飼育者はペットのためならお金を惜しまない方が多いという結果となった。

・先の④の回答との相関をみたところ、ペット飼育当初から節約していない方は、今後も節約しない方が多く、逆に節約した方は今後も節約するとの回答となった。


(注) ( )書きは全体に対する比率>

・さらに、世帯年収との相関をみたところ、「ペットのためなら増えても構わない(節約しない)」方の比率が年収が高くなるにつれ上昇しており、ペット関連支出を惜しまないことが伺える。


(注) ( )書きは全体に対する比率

◆風呂内亜矢ファイナンシャルプランナーコメント/④と⑤について
犬と猫両方を飼っている人以外では、ペット飼育のために節約をしている意識は過半数の人がなく、ペットを飼うことと節約意識の相関は低い傾向がみられました。節約をした人の中では交際費の割合がやや高く、家計管理において交際費が調整材料になりやすい費目である可能性がうかがえます。
なお、同社では昨年に家計に関する節約意識と行動に関するアンケートを実施していますが、その際に節約した項目のトップは「公共料金等」でした。今回は最も低く、ペットを飼うことと公共料金を抑えることの関係性は薄いと考えている人が多いと考えられます。
なお、世帯年収とからめてデータを確認すると300万円未満の世帯では、ペット飼育のために節約をした割合や、ペット関連費用の支出を抑えたい割合がやや高めに出る傾向にあります。経済的に余力があるとペットとお金の相関は低くなりやすいものの、収入の状況によってはその限りではないことがわかります。

以上

◆風呂内亜矢氏(ファイナンシャルプランナー)のプロフィール

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。
貯蓄80万円しか持たずマンションを衝動買いしたことをきっかけに、節約や資産運用など、お金の取り組み方を改善。現在では夫婦で4部屋の物件を所有し、賃料収入を得ている。
2013年より独立。新聞、テレビ、雑誌、Webコラムなどでお金に関する情報を積極的に発信している。
著書に「その節約はキケンです(祥伝社)」、「ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)」など多数。

■回答者属性
【1】男女別の割合(n=1,105) 【2】年齢別の割合(n=1,105)
【3】世帯別の割合(n=1,105)