SBIホールディングス株式会社 代表取締役 執行役員社長 北尾 吉孝

SBIグループは、1999年の創業時における「金融の規制緩和」と「インターネット革命」という2大潮流に乗って、消費者により高い便益性をもたらす金融サービスを多岐にわたって展開することで、飛躍的な成長を遂げてまいりました。
日本国内では、インターネットをメインチャネルとし、証券・銀行・保険をコア事業とする金融サービス事業において企業生態系の構築を完成させ、世界的に見ても極めてユニークな総合金融グループが誕生しました。また、創業以来、国内外において次世代の成長産業への注力投資や、アジア地域を中心とした成長著しい国々への投資を積極的に行い、ベンチャー企業等の育成にも取り組んできました。

革新的な技術開発が世界的に進展し、昨今、フィンテックなど金融業界に留まらず、様々な業界において導入が進むAIやブロックチェーン・分散台帳技術、IoT等の分野は、創業時以上の大きな潮流となる可能性を秘めております。SBIグループでは、 持てる経営資源を最大限活用し、これらの先進技術で社会変革をもたらすとともに、地域金融機関の企業価値向上に向けた様々な施策や地域産業の活性化に直接的に寄与する取り組みを進めることで、地域経済の活性化を実現し、ひいては地方創生にも貢献してまいります。

また、人々の長寿化や健康意識の高まりを受け、ヘルスケアサービスの拡充やバイオテクノロジー分野の進化に大きな期待が持たれています。そうした中、21世紀の中核的産業の1つと考え育成を図っているバイオ関連事業は、医薬品分野・健康食品分野それぞれの収益の極大化を進めながら、主要バイオ関連事業各社が自立した事業運営を行える体制を構築し新規株式公開等を目指してまいります。

近年、金融庁が「顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)」を各金融機関に求める中、SBIグループでは創業以来、「顧客中心主義」を徹底し、真に顧客の立場に立ったサービスを提供しております。
SBIグループは、引き続き、創業時からの経営理念や企業文化を事業の根幹に据え、「顧客中心主義」に則った取り組みを一層強化・徹底していくとともに、社会の新たな潮流を逸早く捉えた事業戦略を推進することで、より革新的なサービス・ビジネスの創出に努め、顧客価値、株主価値、人材価値の総和たる企業価値の極大化を追求してまいります。

SBIホールディングス株式会社
代表取締役 会長 兼 社長
北尾 吉孝