2019年8月14日
SBIホールディングス株式会社
photonamic GmbH & Co. KG
SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北尾 吉孝、以下「当社」)の子会社で、5-アミノレブリン酸(ALA)(※)を利用した医薬品開発事業を手掛けるドイツのphotonamic GmbH & Co. KG(本社:ドイツ・ピンネベルク、代表: Ulrich Kosciessa, Ph.D. 以下「フォトナミック社」)は、カナダに新設する子会社SBI ALApharma Canada Inc.を通じて、医療機器開発を手掛けるMolecuLight Inc.(本社:カナダ・トロント、CEO: Anil Amlani, 以下「ML社」)の腫瘍領域の事業買収契約を締結しましたのでお知らせいたします。
ML社は創傷領域(Wound)と腫瘍領域(Oncology)の2つの領域にて医療機器の研究、臨床開発を進めておりましたが、このうち当社グループが推進するALA関連事業との関連性が高く、従来からフォトナミック社と提携関係にあった腫瘍領域の事業譲渡について合意にいたりました。
フォトナミック社が製造するALAを利用した光線力学的診断(Photodynamic Diagnosis : PDD)の診断薬を患者が服用し、ML社の医療機器(光源装置)による青色励起光を当てることで腫瘍部位が赤色蛍光を発し、外科医が正常組織と腫瘍組織を識別することを助けます。現在、ML社及びフォトナミック社は北米最大規模のヘルスケア分野の公的研究施設であるUniversity Health Networkと乳がん領域において共同研究を実施しております。本買収によりその共同研究成果は当社グループが引き継ぎ、近年中に乳がん領域において光線力学的診断薬としての適応を取得するとともに、光源装置の全世界での発売を予定しており、当社グループのALA関連事業の拡大に大きく貢献することが期待されます。
SBIグループではアンメットメディカルニーズに応えるALAを利用した医薬品を世界中の一人でも多くの方に提供できるよう、今後もALAの様々な可能性を追求し、医薬品等の研究開発に努めてまいります。
(※)5-アミノレブリン酸(ALA)とは:体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与する機能分子の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。ALAは、焼酎粕や赤ワイン、高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。
以上