2020年2月14日
SBIホールディングス株式会社

 当社の子会社で、siRNAの新薬候補物質を数多く保有しているQuark Pharmaceuticals, Inc.(本社:米国カリフォルニア、Chairman & CEO:Daniel Zurr、以下「クォーク社」)は、フェーズⅢ臨床試験を既に終えている医薬品候補「QPI-1002」による腎移植後臓器機能障害(以下「DGF」)予防薬としての新薬申請承認(以下「NDA」)手続きへの移行に関して、この度米国食品医薬品局(以下「FDA」)より回答を受領いたしましたので、お知らせいたします。

 クォーク社は2019年3月29日付のプレスリリースで発表した通り、良好な結果であったフェーズⅡ臨床試験と同条件下の一部被験者集団に対するQPI-1002の臨床的有用性を示すべく、FDAに対して追加データを提供するなど、議論を継続してまいりましたが、この度受領したFDAの回答においては、上記一部被験者集団を対象とする解析では、有用性の証拠となる基準を十分に満たすことが期待できない等の理由により、現時点で「QPI-1002」のDGF予防薬としてのNDA手続きへの移行は容認されず、クォーク社が再度フェーズⅢ臨床試験を実施した上で、その結果をもって可否について判断するとの内容でした。

 本結果を受け、クォーク社は、現在実施中の急性腎不全(AKI)予防薬のフェーズⅢ臨床試験に経営資源を集中することにいたしました。その一方で、将来的にDGF予防薬としての再治験を実施するとした場合の治験規模などについてFDAとの協議を継続し、その費用対効果等についても検証を行う予定です。

 なお、DGF予防薬に関して会計上認識しておりました無形固定資産につきましては、既に2019年3月期において全て減損処理を行い損失計上していることから、本件による当社の連結業績への影響は軽微であります。

以上