2020年10月6日
SBIホールディングス株式会社

 SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北尾 吉孝、以下「当社」)はこのたび、スイスのデジタル資産銀行のSygnum(シグナム)銀行グループ(本社:スイス・チューリッヒ、共同創業者:Gerald Goh)との間で、東南アジアとヨーロッパ地域を中心にデジタル資産関連企業に投資するファンド(以下「本ファンド」)を共同設立することについて合意いたしましたので、お知らせいたします。

 デジタル資産とその基盤となるブロックチェーンなどの分散型台帳技術(以下「DLT」)は、金融システムに革命をもたらし、資産の流動化を促進する大きな可能性を潜めています。デジタル資産業界は飛躍的に成長しており、イノベーションを求める多くの才能ある起業家を惹きつけております。また投資家からの関心も高まりを見せており、世界四大会計事務所であるKPMGの『The Pulse of Fintech, H2 2019』のレポートによると、DLT関連のグローバル投資は過去5年間でほぼ7倍に増加しています。

 本ファンドは、東南アジアとヨーロッパ地域を中心に、主に金融市場インフラとDLTに関連するエンタープライズ・ソリューション分野における革新的なテクノロジーを保有するアーリーステージの有望なスタートアップを投資対象とするベンチャーファンドです。本ファンドは、デジタル資産分野の先駆者であるSBIグループとヨーロッパのデジタル資産銀行の先駆けであるSygnum銀行グループの両社が相互補完的にもたらすデジタル資産・金融サービス・フィンテック全域にわたる深い専門知識や、アジアとヨーロッパに跨る両社のネットワークをフル活用し当社の子会社であるSBI Ven Capital Pte. Ltd.(本社:シンガポール、代表:林 良輔)が運用いたします。

 SBIグループは、日本STO協会(JSTOA)の創設メンバーであり、Ripple社やR3社など世界的に有名なDLT企業に投資実績を持つほか、2020年3月末時点で約4,000億円の受託資産残高を保有し、アジアの金融およびテクノロジー業界のベンチャー企業の成長と成功を支援してきた実績があります。

 Sygnum銀行グループは、昨年スイスの金融当局(Swiss Financial Market Supervisory Authority。以下「FINMA」)から銀行免許を付与されたデジタル資産銀行として営業を開始し、またシンガポールにおいても当局認可を受けた資産管理会社として活動する、デジタル資産のスペシャリストです。過去2年間、スイスでのデジタル資産に関連する数々のベンチャー企業の立ち上げにおいても、重要な役割も果たしています。

 本ファンドは、投資先に対して、SBIグループとSygnum銀行グループ持つ経営資源を活用した事業支援やコーポレートガバナンス面での支援を行うほか、将来的にはSTOを通して市場から直接資金調達を行うための支援も予定しております。

 一方で、より多くの投資家に対して出資機会を提供し、出資後のファンド持分の流動性を高める可能性を提供するために、本ファンドではファンド持分をトークン化することで、新しい資金調達手段としてのセキュリティトークンの普及・利用促進を図るべく、最先端のテクノロジーを活用して投資家と企業・発行体との架け橋となることで、デジタルアセット関連事業の拡大に取り組んでまいります。