2021年9月30日
SBIホールディングス株式会社

 SBI ホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北尾 吉孝)はこのたび、スイスのデジタル資産銀行の Sygnum(シグナム)銀行グループ(本社:スイス・チューリッヒ、共同創業者:Gerald Goh)およびヨーロッパ有数の資産運用会社であるAzimut(アジムット)グループ(本社:イタリア・ミラノ、共同代表取締役社長:Giorgio Medda)と共に、東南アジアとヨーロッパ地域を中心にデジタル資産関連企業に投資するファンド(以下「本ファンド」)をシンガポールにて設立いたしましたので、お知らせいたします。

 世界経済フォーラムの『Deep Shift: Technology Tipping Points and Societal Impact』のレポートによるとデジタル資産とその基盤となるブロックチェーンなどの分散型台帳技術(以下「DLT」)の市場について、DLTインフラを使った取引総額が2027年までに世界のGDPの最大10%まで拡大すると予測されています。また、デジタル資産業界の規制整備が進む中、規制対応を可能とするレギュレーションテックの需要も高まると予測されています。さらに、デジタル資産業界発のイノベーションが様々な業界で重要な役割を果たすと見込まれています。

 一方で、デジタル資産関連企業への投資は2020年度の総ベンチャー投資額の1%を占めておりましたが、2021年1月以降は6%へと著しく増加しています。米調査会社「Pitchbook」のデータによると、2021年上半期において、デジタル資産・DLTへの投資額は170億米ドルに達し、とりわけ欧米での投資活動が活発化しています。また、デジタル資産業界における巨額資金調達の上位10件の事例のうち、7件が2021年に入ってから行われたものであり、デジタル資産業界は指数関数的に成長しています。

 シンガポールにて組成された本ファンドは、最大75百万米ドルまで資金調達し、東南アジアとヨーロッパ地域を中心に、主にDLTインフラ、分散型金融、レギュレーションテックに関連する革新的なテクノロジーを保有する有望なアーリーステージのスタートアップ企業に投資いたします。急成長するデジタル資産業界における、SBI、Sygnum、Azimut各グループの知見とエコシステムを活かして、有望なデジタル資産関連会社の成長と支援をするべく、当社の子会社であるSBI Ven Capital Pte. Ltd.(本社:シンガポール、代表:林 良輔)が運用いたします。

 本ファンドは、投資先に対して、SBI、Sygnum銀行、Azimut各グループが持つ経営資源を活用した事業支援やコーポレートガバナンス面での支援を行うほか、将来的にはSTOを通して市場から直接資金調達を行うための支援も予定しております。また、より多くの投資家に対して出資機会を提供するために、各グループの販売網を活かし、ヨーロッパではAzimutグループ、アジアではSBIグループが中心となってファンドの販売を行ってまいります。

以上

◆SBIグループについて
 SBI グループは、日本STO 協会(JSTOA)の創設メンバーであり、米国のRipple 社やR3 社など世界的に有名なDLT 企業に投資実績を持つほか、2021年6月末時点で6,312億円の投資残高を保有し、アジアの金融およびテクノロジー業界のベンチャー企業の成長と成功を支援してきた実績があります。 子会社であるSBI Ven Capitalは、シンガポール金融当局(Monetary Authority of Singapore)より認可を受けた資産管理会社として、2007年の設立以降、主に東南アジアや南アジアの企業への投資を実施し、2020年12月末現在で5.9億米ドルの資産を運用しております。

◆Sygnum銀行グループについて
 Sygnum銀行グループは、2019年にスイスの金融当局(Swiss Financial Market Supervisory Authority)から銀行免許を付与されたデジタル資産銀行として営業を開始し、またシンガポールにおいても当局認可を受けた資産管理会社として活動する、デジタル資産のスペシャリストです。過去2年間、スイスでのデジタル資産に関連する数々のベンチャー企業の立ち上げにおいても、重要な役割を果たしています。

◆Azimutグループについて
 Azimutグループは1989年創業のヨーロッパ有数の資産運用会社であり、Azimut Holdingsは2004年よりイタリア証券取引所に上場しています。世界各国に拠点を構え、金融商品の管理・販売を行っています。