2021年10月13日
SBIホールディングス株式会社
photonamic GmbH & Co. KG
SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北尾 吉孝)の連結子会社で、5-アミノレブリン酸(5-ALA)(※)を利用した医薬品開発事業を手掛けるドイツのphotonamic GmbH & Co. KG(本社:ドイツ・ピンネベルク、代表: Ulrich Kosciessa, Ph.D. 以下「フォトナミック社」)は、フォトナミック社が薬剤を提供し、聖オラフ大学病院(ノルウェー・トロンハイム)が実施した、慢性移植片対宿主病患者を対象とした5-ALAを用いた体外フォトフェレーシス(ECP)(* 2)治療の安全性と忍容性を評価するための医師主導POC(プルーフ・オブ・コンセプト)試験の成績が「Pharmaceutics」に2021年9月26日付けで掲載されたことを発表しましたので、お知らせします。
なお、本資料は10月12日にフォトナミック社が発表したプレスリリースを日本語に抄訳したもので、参考資料として提供するものです。その内容および解釈については英文プレスリリース(Results of A First-in-Human Study for New Application of Photodynamic Therapy with 5-Aminolevulinic Acid for Extracorporeal Photopheresis Published in “Pharmaceutics”)が優先されますのでご参照ください。
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SBIホールディングスの連結子会社で、5-ALAの医薬品開発、世界的な商業化のリーダーであるフォトナミック社は、フォトナミック社が薬剤を提供し、聖オラフ大学病院(ノルウェー・トロンハイム)が実施した、慢性移植片対宿主病患者を対象とした5-ALAを用いた体外フォトフェレーシス(ECP)(* 2)治療の安全性と忍容性を評価するための医師主導POC(プルーフ・オブ・コンセプト)試験の成績が「Pharmaceutics」に2021年9月26日付けで掲載されたことお知らせします。
掲載記事
Christensen, E. et al. Application of Photodynamic Therapy with 5-Aminolevulinic Acid to Extracorporeal Photopheresis in the Treatment of Patients with Chronic Graft-versus-Host Disease: A First-in-Human Study. Pharmaceutics 2021, 13(10), 1558.
https://doi.org/10.3390/pharmaceutics13101558
ECPは、慢性移植片対宿主病などのT細胞介在性疾患の治療に用いられる、単離された白血球を光増感剤と紫外線(UVA)に暴露する免疫調節療法です。本試験は、従来の光増感剤を5-ALAに置き換えたうえで、紫外線に暴露させることにより、現在のECP技術を改善することを目的として実施されました。この第I-(II)相試験では、5人の患者に計82回の治療が施され、試験成績により、ALA-ECPが安全であり、慢性移植片対宿主病患者によって概ね許容されることが示されました。
「ノルウェーでこの目覚ましいマイルストーンが達成され、5-ALAを用いた光線力学療法の新たな適応が示されたことを嬉しく思います」と、フォトナミック社CEOのUlrich Kosciessa博士は説明します。「5-ALAは、腫瘍細胞などの増殖・活性化細胞に選択的に蓄積する光増感物質プロトポルフィリンIXの前駆体としてよく知られています。5-ALAを用いたPDTを導入することにより、現在の標準的なECPの治療効果を向上できる可能性があります。移植片対宿主病や自己免疫疾患に苦しむ患者にとっての潜在的な利益に資するべく、私たちは本治療法の研究を続けてまいります。」
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SBIグループではアンメットメディカルニーズに応える医薬品・医療機器を世界中の一人でも多くの方に提供できるよう、今後も5-ALAの様々な可能性を追求し、研究開発に努めてまいります。
(※1) 5-アミノレブリン酸(5-ALA)とは:体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与する機能分子の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。5-ALAは、焼酎粕や赤ワイン、高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。
(※2) 体外フォトフェレーシス(ECP)とは:皮膚T細胞リンパ腫や慢性移植片対宿主病の治療に使用される免疫調節治療です。単離された白血球を光増感剤と紫外線(UVA)に曝露して、T細胞のアポトーシスを誘導し、免疫応答を調節します。
以上