2022年3月30日
SBIホールディングス株式会社
SBI地域事業承継投資株式会社
株式会社チェンジ

 SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北尾 吉孝、以下「SBI社」)と株式会社チェンジ(本社:東京都港区、代表取締役社長:福留 大士、以下「チェンジ社」)は、2022年3月4日に公表した資本業務提携に基づき、SBI社の子会社であるSBI地域事業承継投資株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:今井 章、以下「SBI地域事業承継投資」)が運営する事業承継ファンド(現在運用中の「SBI地域事業承継投資1号投資事業有限責任組合」ないしはその後継として今年度前半に設立予定の「SBI地域事業承継投資2号投資事業有限責任組合(予定)」)にて後継者問題を抱えるシステムインテグレーター業界の事業承継問題を解決するための具体的な取り組みとして事業承継型のM&Aに今後着手してまいりますので、お知らせいたします。

 現在、中小企業が経営者の後継者難で経営が行き詰まるケースが相次いでおり、中小企業庁によると、2025年に70歳を超える経営者は245万人、そのうち約半数の127万人が後継者未定であり、廃業することによる経済的損失は22兆円にも上ると言われています。この状況は、システムインテグレーター業界においても当てはまり、1,000〜1,500社が後継者問題を抱えていると推計されます。これまでSBIグループでは、米卸売業や調剤薬局などの業界で、当該業界の経営ノウハウを有する企業と連携し、投資先企業の事業承継問題の解決と業績の改善を同時に実現してきましたが、システムインテグレーター業界についてはチェンジ社と連携して同様の取り組みを開始します。

 システムインテグレーター業界は昨今の技術の進展により、①SaaS事業者のシステム利用、②クラウド事業者によるマネージドサービス、③ノーコードツールによるユーザー内製化(RPA、BIツールなど)、④データ分析の内製化(データサイエンティストの雇用、機械学習ツールなど)といった脅威にさらされております。また、この業界は中堅・中小企業が多く、多重下請け構造にあるため、円滑な事業承継のみならずビジネスモデルの変革も重要であると考えております。チェンジ社ではこのようなビジネスモデルの変革の肝は人材育成にあると考え、業界トップ企業向けに新たな時代に即応するためのデジタル人材の育成を手掛けております。ビジョン・戦略の策定から人材育成・組織構築に至る一連のプログラムを実施することにより、事業承継の対象企業を環境変化に適応した企業に変革することができ、経営者は安心して大事な従業員と事業を引き継ぐことができます。

 両者の具体的な役割分担は以下の通りです。

<チェンジ社の役割>
● ビジネスモデルの変革シナリオの策定・人材の育成
● ファンドと連携したPMI(Post Merger Integration)の実行
<SBIグループの役割>
● 事業承継ファンドの組成・運用
● 地域金融機関等と連携した候補企業のソーシング
● ファンドによる投資後、バックオフィス機能の強化・費用構造の最適化(上場企業レベルの内部管理体制の実現)

 SBIグループとチェンジ社は相互の強みを活かしながら連携することにより、システムインテグレーター業界における事業承継とビジネスモデルの変革を同時に実現させ、業界の発展、雇用の創出、地方創生に繋げてまいります。

以上