2022年9月30日
SBIホールディングス株式会社
SBI地域事業承継投資株式会社

 SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:北尾 吉孝、以下「当社」)の子会社であるSBI地域事業承継投資株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:今井 章、以下「SBI地域事業承継投資」)は、同社が運営する事業承継ファンド(正式名称:SBI地域事業承継投資1号投資事業有限責任組合、以下「本ファンド」)の投資案件として、ビルメンテナンス業を営む株式会社東武(本社:宮城県仙台市、代表取締役社長:中島 照夫、以下「東武」)への投資を実行したことをお知らせいたします。なお、本投資については、綜合警備保障株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:栢木 伊久二、以下「ALSOK」)と共同投資を行い、東武の企業価値向上に努めてまいります。
 また、東武への投資実行をもってSBI地域事業承継投資は本ファンドの投資を完了します。本ファンドは設立後3年で既に約60%を回収・分配済みです。後継の2号ファンドについては今年の7月から募集を開始し、300億円規模で年内に募集を締め切る予定です。

 SBI地域事業承継投資は、2019年10月に発表(#1)しているとおり、後継者問題を抱える日本国内の中小企業への投資を目的として本ファンドを設立し、2020年6月に109億円で募集を締め切っております。中小企業が経営者の後継者難で経営が行き詰まるケースが相次いでおり、中小企業庁によると、2025年に70歳を超える中小企業の経営者は245万人、そのうち約半数の127万人が後継者未定であり、この企業が廃業することで失われる経済的損失はGDP(国内総生産)で22兆円と言われています。(#2)

 ビルメンテナンス業界は人件費が費用の8割を占めると言われる労働集約的な業界であり、人手不足及び人件費の高騰が経営を圧迫していることに加え、経営者の高齢化による事業承継問題が深刻化してきております。
 こうした背景のもと、これまで自らビルメンテナンス業を経営・成長させてきたノウハウを有するALSOKと業務提携し、今般東武に投資することといたしました。本件は、SBIグループの資本業務提携行である福島銀行から東武の紹介を受けたものであり、SBIグループの地方創生戦略の連携成果の一つであると考えております。今後は全国の地域金融機関及びM&Aプラットフォームの株式会社トランビ(本社:東京都港区、代表取締役CEO:山中 健太郎)等から、後継者問題を抱える全国の中堅・中小ビルメンテナンス業の紹介を受け、ALSOKと共にこれらの事業を引き継ぎ、発展させてまいります。

 本ファンドは日本全国を対象とすることで地域を超えた業界再編やバリューチェーン上の垂直統合等による一層の成長をサポートし、さらに当社グループの投資先・取引先企業の先端技術やノウハウ等を活用していくことで、「①地域に必要な中堅・中小企業の存続」を通じて、「②地域の雇用や取引先を守り」、「③地域活性化への貢献と融資機会提供等による地域金融機関の経営環境改善への貢献」という「三方良し」を目指します。

#1 2019年10月4日の当社プレスリリースをご参照ください。
#2 出典:中小企業庁「中小企業・小規模事業者政策について」

以上