2023年2月17日
SBIホールディングス株式会社
photonamic GmbH & Co. KG

 SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 会長 兼 社長:北尾 吉孝)の連結子会社で、5-アミノレブリン酸(5-ALA)(※)を利用した医薬品開発事業を手掛けるドイツのphotonamic GmbH & Co. KG(本社:ドイツ・ピンネベルク、代表: Ulrich Kosciessa, Ph.D.、以下「フォトナミック社」)は、Lumeda Inc.(本社:アメリカ合衆国、コネチカット州ロッキーヒル、以下「ルメダ社」)と非小細胞肺がん (NSCLC)の分野における光力学療法 (PDT)の治験のための提携を開始したことを発表しましたので、お知らせします。

 なお、本資料は2月15日にフォトナミック社が発表したプレスリリースを日本語に抄訳したもので、参考資料として提供するものです。その内容および解釈については英文プレスリリース(Photonamic and Lumeda enter into collaboration for a clinical study with photodynamic therapy (“PDT”) in the field of non-small cell lung cancer (NSCLC))が優先されますのでご参照ください。

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ルメダ社とフォトナミック社は本日、光線力学療法(PDT)の安全性と有効性を評価するための第I/II相臨床試験に関する提携へのコミットメントを発表しました。この臨床試験では、PDTを免疫チェックポイント阻害剤のアジュバンドとして組み合わせ、肺がん患者の免疫系を刺激し、治療結果を改善させるために用います。この提携により、両社のそれぞれの専門知識を組み合わせて、フォトナミックの光増感剤Gleolan™ (5-アミノレブリン酸塩酸塩)が、ルメダ社独自の画期的な光送達および線量測定システムDigiLum™ PDTテクノロジーと組み合わせて使用されます。Gleolan™は、悪性神経膠腫切除時の蛍光ガイド手術での使用が40か国以上で承認されています。ルメダ社は、承認済みおよび臨床試験段階のあらゆる光増感剤の包括的かつ世界的な評価を実施した結果、安全性と忍容性が証明され、副作用が最小限で、高い腫瘍選択性があるGleolan™に着目しました。この併用療法は、末期肺がん患者の治療反応と治療成績を改善することを目的としています。肺がんは、PDTが臨床的有用性をもたらす可能性を示す1つのがん種にすぎません。提携の一環として、フォトナミック社は転換社債を通じてルメダ社に投資し、米国の完全子会社であるNX Development Corp. Inc.を通じて臨床試験用製剤を供給します。

PDT領域における5-アミノレブリン酸について
5-アミノレブリン酸(5-ALA)は、ミトコンドリアで産生される内在性のアミノ酸です。 5-ALAはヘムの前駆体で、鉄イオンと組み合わされて体のほぼすべての細胞で利用されるヘムに代謝されます。がん細胞では5-ALAはプロトポルフィリンIX (PpIX)に代謝されます。光感受性物質であるPpIXは、特定の波長の光によって活性化され、腫瘍細胞死を引き起こす活性酸素種を生成するプロセスを活性化することができます。5-ALAを使用したPDTは臨床試験での評価段階で、実臨床での使用は承認されていません。5-ALAは、5-ALAまたはポルフィリンに対する過敏症の患者、またはポルフィリン症の患者には禁忌です。

Lumeda Inc.について
ルメダ社は2019年に設立され、世界的に有名なロズウェルパーク総合がんセンターのPDT研究センターと緊密に協力しています。同社は、ロズウェルパーク総合がんセンターが保有する肺がん患者の術中PDTの適用を可能にする2つの特許の全世界での独占ライセンスを取得しています。ルメダ社のDigiLum™は、AI ソフトウェアを備えた画期的な光送達および線量測定システムで、PDTをより標準化および効率化して、より多くの患者に対する幅広い採用と治療を可能にするように設計されています。ルメダ社は現在、ロズウェルパークで肺がんに関連する2つの臨床研究に携わっています。詳細は、ルメダ社のWebサイト(www.lumedainc.com)か、ルメダ社CEOのSandy Zinke (sandyz@lumedainc.com) までお問い合わせください。

以上