2024年3月28日
SBIホールディングス株式会社
SBIエステートファイナンス株式会社

 SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:北尾 吉孝、以下「SBIホールディングス」)、SBIエステートファイナンス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:高橋 和彦、以下「SBIエステートファイナンス」)は、エンタープライズ向けブロックチェーン基盤であるCordaを用いた不動産取引プラットフォーム「SREC」を構築し、住友不動産販売株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:竹村 信昭、以下「住友不動産販売」)、SBIスマイル株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:高橋 和彦、以下「SBIスマイル」)と、ブロックチェーンを活用した不動産取引の実現に向けた実証実験を実施しましたので、お知らせいたします。

1. 背景
 2016年以降、SBIグループではブロックチェーン技術の可能性にいち早く着目し、ブロックチェーンに関する投資、事業企画、啓蒙活動を通じたオープンイノベーションを推進してきました。また、2019年4月に国土交通省が発表した「不動産業ビジョン2030」では、人口減少、AI・IoT等の進展など社会経済情勢の急速な変化が見込まれるなか、日本の不動産業が官民一体となり更なる発展を目指す上で、達成すべき目標が以下のように挙げられています。

・安全・安心な不動産取引の実現
・他業種連携によるトータルサービスの提供
・AI、IoT等新技術の有効活用
・法令順守・コンプライアンス徹底による信頼産業としての地位確立

 SBIエステートファイナンスは、SBIグループが推進しているブロックチェーン技術を活用することで、不動産業界の発展に寄与できると考え、本プロジェクトを企画致しました。

2. 不動産取引プラットフォームSRECの概要
 不動産取引プラットフォームSRECは、エンタープライズ向けブロックチェーン基盤Cordaを用いることで、「不動産取引プロセス」をセキュアな環境でデータ管理ができ、不動産のトレーサビリティを示すことが可能となる不動産契約に特化したプラットフォームです。不動産取引の当事者である買主・売主をはじめとして、不動産仲介会社、司法書士、金融機関などの様々な関係当事者間でやり取りされる情報や書類等をブロックチェーン上に保存することができます。

 SRECの活用により、プライバシー及び情報セキュリティの堅守化、不動産取引プロセスの透明化、関係当事者間のコミュニケーション円滑化が期待できます。

3. 実証実験
①実証実験の内容
 SBIホールディングスとSBIエステートファイナンスが構築したSRECプラットフォームを用いて、不動産事業を行う住友不動産販売、SBIスマイルと協力し、実際の不動産取引を想定した当プラットフォームの有効性を検証いたしました。


(売主アカウントの実際の操作画面)

②実証実験参画団体
・SBIエステートファイナンス株式会社
・住友不動産販売株式会社
・SBI スマイル株式会社
・令和綜合司法書士事務所

③実証結果
 実証実験では、SRECを通じて取引関係者間で円滑なコミュニケーションや書類共有がなされ、不動産取引業務の生産性向上に資することや、不動産取引プロセスの透明化及び効率化が実現できることを確認し、不動産業界の社会課題解決のために、社会に広めていく必要性があることを見出しました。

 今後は、本実証実験で得られた知見を基に、広く一般に利用可能な情報連携基盤の構築を目指し、普及活動や官民一体となった基盤づくりを推進してまいります。SBIグループは、顧客中心主義のもと、最先端のテクノロジーを活用することで、社会に貢献できる企業グループを目指してまいります。

以上