2024年9月27日
SBIホールディングス株式会社

SBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:北尾 吉孝、以下「当社」)は、台湾の半導体ファウンドリであるPowerchip Semiconductor Manufacturing Corporation(代表取締役会長:黄 崇仁、以下「PSMC」)との協業により、日本における半導体工場設立を検討しておりましたが、この度、PSMCからの要請に基づき、共同事業を解消することになりましたのでお知らせいたします。

1. 経緯
 当社及びPSMCは、2023年7月5日付「台湾半導体ファウンドリ大手PSMCとの日本国内での半導体工場設立に向けた準備会社の設立に関する基本合意のお知らせ」のとおり、日本国内での半導体工場建設に向けて準備会社を設立することに合意し、その後、いずれ両社の合弁会社とすることを前提に、JSMC株式会社(現:JSMCホールディングス株式会社)(本社:東京都港区、共同代表:宮崎 誠、呉 元雄、以下「JSMC」)をSBIグループの100%出資で設立いたしました。また、2023年10月に、宮城県黒川郡大衡村に位置する第二仙台北部中核工業団地を工場建設予定地として決定し、2023年10月31日に当社、PSMC、JSMC及び宮城県の間で、政府からの一定以上の補助金を受領することを前提に、上記予定地における半導体工場の建設に向けた基本合意書を締結しました。

 当社はPSMCとの間で締結した基本合意書に基づき、「工場立地候補の選定支援」、「補助金獲得を含めた政府との交渉支援」、「資金調達スキームの企画立案」などを進めて参りましたが、この度PSMCから日本国内での半導体製造事業について対応をしていくことがPSMCとして困難になったため、これを見送りたいという通知を受領しました。

 当社としては、PSMCからの技術移転および同社の半導体ファウンドリの運営実績を前提としてJSMCにおける半導体製造事業の立上げを検討しておりましたが、今回PSMCからの通知を受け、苦渋の決断ではありますが、PSMCをパートナーとする日本国内での半導体ファウンドリ事業を継続検討することは困難であると判断いたしました。

2. 今後の当社の半導体事業について
 当社グループとしては、半導体事業は日本経済、そして日本のものづくり産業にとって極めて大きな社会的意義がある事業だと考えており、引き続き半導体事業を多面的に展開していく方針です。
 そのため、2024年5月に半導体・電子部品の販売・技術サポートや、LSI設計開発、信頼性試験受託サービス等を手掛ける株式会社レスターと資本業務提携したほか、同年8月には、AI技術を活用したソリューション・製品やAI半導体などを開発する株式会社Preferred Networksと、次世代AI半導体開発及びその製品化に向けて資本業務提携することで基本合意するなど、半導体事業でのアライアンスを拡大しております。
 また、これまで宮城県および宮城県民、経済産業省を中心とした政府関係者など多くの方々に半導体ファウンドリの立ち上げに協力していただいていることを踏まえ、宮城県を半導体ビジネスの集積地の1つとするべく、半導体ファウンドリだけでなく半導体後工程工場の展開、生成AIデータセンターの立ち上げ等について、複数の事業パートナー候補と引き続き協議・検討しております。PSMCとの共同事業の解消は非常に残念な結果となりましたが、それを上回る半導体関連事業を宮城県にて立ち上げるべく鋭意取り組みを進めて参ります。具体的な事項については、それぞれの提携パートナーとの協業が確定した段階で公表する予定です。

以上