小生は人物を錬磨するためには、私淑する人物を持ち、自分もそういう人物に近づこうと修行することが最良だと考えています。一番良いのは同時代の優れた人物に親しく接して、じかに感化を受ける事ですが、それが叶わぬ場合は、古今東西の書を通じて多様な優れた人物に親炙すれば良いのです。（中略）ですから、佳書を読み、優れた書だと思えば、その著者の書を何冊か読み、その人物像を虚心坦懐に捉え、尊敬出来る優れた人物だと確信すればその著者から学ぶのです。
こうして学び続けることが、より良き自己を造ることになると確信しています。（本著「はじめに」より）