2011年6月30日
SBIベリトランス株式会社

 中国国内におけるインターネット調査情報をもとに、日本の事業者に向けた情報・サービスを提供するSBIリサーチ株式会社(東京都港区 代表取締役:沖田 貴史、以下「SBIリサーチ」)は、「中国ECサイトに関する研究報告書②-ネット通販ユーザの購買体験に関する基本的要素2009年-2010年」の日本語版をこのたび発行いたしました。

 以下、報告書の内容を一部抜粋して、お知らせいたします。

【中国ECサイトにおけるユーザの評価】
・中国のネット通販ユーザは、サイトで商品を購入する際、「商品」そのものだけでなく「配送」や「決済」、「問い合わせサービス」などの充実度も重視する。
中国ECサイトにおけるユーザの評価

中国においては多くのユーザが、商品購入後にECサイトの評価を口コミサイト等へ投稿する。投稿ユーザの82%は「商品」そのものへの評価を行うが、「配送」、「決済」に関する評価を行うユーザも46%、35%と、割合的に低くはない(複数回答可)。このことから中国のネット通販ユーザは、商品の品質だけでなく、注文から商品が手元に届くまでのインフラ面についても関心をもっており、中国のECサイト事業者はユーザニーズにあわせたショッピング環境の整備が求められている。

【中国のネット通販ユーザのインターネット、およびネット通販利用時間帯】
・中国のネット通販ユーザがインターネット、およびネット通販を利用する時間帯は、10時、14時、21時が一日の三大ピークとなり、特に21時は最大ピークとなる。
中国のネット通販ユーザのインターネット、およびネット通販利用時間帯

▽深夜1時から早朝7時までは、インターネットの利用者数が最も少ない時間帯である。
▽8時から利用者は急増し、10時には全体に占める利用者数は31.6%と、最初のピークを迎える。11時を過ぎると一旦減少し始める。
▽12時から15時にかけて再び利用者数が増加し、14時にはネット利用率は42.6%にのぼり、第二のピークを迎える。15時を過ぎると再び減少を見せ始める。
▽19時を境に利用者数は急増し、21時に三度目のピークを迎える。この時間帯の利用率は61.2%と、一日の最大ピークとなる。
▽21時以降、利用率はどんどん下降し、早朝6時に最低値に達する。この時間の利用率は、わずか4.1%にとどまる。
このことからも、中国のネット通販ユーザが一日のうちでインターネットを利用する時間帯には、かなり偏りがあることが分かった。

【中国ECサイトが行うプロモーションがユーザに与える影響】
・中国ECサイトが行う各種プロモーションにおいて、女性ユーザはプロモーションが商品購入のきっかけになることが多い一方で、男性ユーザはプロモーションに左右されず、熟考してから商品を購入する傾向が強い。
女性ユーザは割引やクーポン、対象額以上購入で商品をプレゼント、などのプロモーションをきっかけとして購入に至る場合が多い。一方で男性ユーザは、プロモーションに左右されず、熟考して購入する傾向が強い。

◆その他の主なトピックス
●中国ECサイトにおけるユーザの問い合わせ状況
・ユーザが問い合わせに費やす時間の平均値
・ユーザによる問い合わせが発生する時間帯
・商品購買プロセス終了後のユーザ評価 ・商品評価・口コミとサイト機能の相互作用

●中国ECサイトにおけるカスタマーサービスの使用状況
・「オンラインカスタマーサービス」と「インスタントメッセージングソフト」(※)の利用比較
※「オンラインカスタマーサービス」とは、サイト訪問者とオペレーターがリアルタイムで通信を行う方法。
「インスタントメッセージングソフト」とは、インターネット上で、知り合い同士が文字によるメッセージを送りあうソフトを言う。

●中国ECサイトによるプロモーション展開
・プロモーション導入の必要性
・プロモーションの内容と展開方法
・サイト内におけるプロモーションの表示位置

 なお、次回は「2010年中国共同購入に関する研究報告書①-市場環境及びユーザにおける研究」を発行する予定です。

 今後もSBI リサーチは、日本の事業者を対象に、中国でのEC 展開において有益な、最新で正確な現地のインターネット事情を取りまとめた報告書を毎月発行してまいります。

◆研究方法について
 本報告書は、主として机上分析やオンライン調査によって収集されたデータ、「上海艾瑞市场咨询有限公司」(上海アイリサーチコンサルティング有限公司 中国上海市 代表取締役:楊偉慶、以下「中国アイリサーチ社」)の所有するデータ、および上海商派(ShopEx.cn)(※)の商品・サービスを利用する45万サイトの調査データを総合的に分析した上、まとめられたものです。
 また、分析データの他に、2009年7月~9月の間に、ShopEx.cnのECサイト構築ソフトを利用するサイト3,285店舗と、ShopEx.cnのソフトを利用していないB2Cサイト125店舗に対して調査し、収集したデータも掲載しております。
(※)上海商派(ShopEx.cn):中国最大のEC関連サービスプロバイダ、ECサイト構築ソフトを提供。
URL:www.shopex.cn

その他のデータ、グラフ、情報などをご希望の方は、お気軽に以下にお問い合わせください。
【SBIリサーチ報告書 お問い合わせ・購入お申込みフォーム】
https://www.veritrans.co.jp/contact/sbiresearch_form.html

◆中国インターネット事情に関する報告書について
 本報告書は、中国アイリサーチ社協力のもと、同社が中国国内で定期的に発表している中国のインターネット事情に関する報告書を日本語に翻訳したものとなります。
 中国アイリサーチ社は、中国全域に様々なリサーチ網を有し、最新かつ正確なデータ分析のもと、報告書を作成しております。SBI リサーチが日本語版を発行することにより、日本の事業者は日本で得ることが難しい現地のインターネット事情をいち早く入手することが可能となります。

【SBI リサーチ株式会社について】

社名SBI リサーチ株式会社
 設立年月日平成21 年11 月5 日
資本金30 百万円
代表者代表取締役 執行役員Co-CEO 沖田 貴史
取締役 執行役員Co-CEO 楊 偉慶
事業内容・中国アイリサーチ社が中国国内で発表している各種インターネット白書の翻訳販売
・各企業向けにカスタマイズした個別調査などの中国市場調査事業
URLhttp://www.sbi-research.jp/

以上