2011年5月17日
SBIアラプロモ株式会社

 SBIホールディングス株式会社の子会社で 5-アミノレブリン酸(ALA 1))を利用した化粧品、健康食品、医薬品の研究・開発等を行っているSBIアラプロモ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員CEO:北尾 吉孝、以下「SBIアラプロモ」)は京都府立大学、コスモ石油株式会社、株式会社Biomaterial in Tokyoとの共同研究においてALAにエネルギー代謝2)亢進効果、脂肪蓄積の抑制効果があることを発見いたしました。
 このたび、本研究結果が5/13-15に開催された第65回日本栄養・食糧学会大会にて発表されましたのでお知らせいたします。

 本研究では、ALAをラットに与えることで酸素消費量の増加、体温の上昇など、代謝亢進が観察され、ALAを添加した餌を与えたラットでは14日後の内臓脂肪蓄積量が有意に抑制されることが見出されました。ALAにはすでにミトコンドリアの活性(複合体IV 3))を向上させることが知られておりますが、今回、脂肪細胞の脱共役タンパク質(UCPs4))増加も確認されました。ボランティアによるALAを含む健康食品の摂取試験でも呼気分析による代謝亢進と体温上昇が確認され、ALAの健康増進への効果が期待されます。

 近年、現代人は基礎体温が低下し、免疫力が低下していることが問題になっておりますが、代謝の亢進と脱共役タンパクの誘導により、体温が上昇し免疫力が向上出来ると期待されます。また、ラットへの投与試験において、メタボリックシンドロームの原因である脂質蓄積の抑制も確認されたことから、単にダイエットにとどまらず、広く健康に貢献できるものと期待されます。

 今後も、健康増進に貢献できる素材として、ALAの有用性に関する研究に一層努力してまいります。

用語解説
1)体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。ヘムやチトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与するタンパク質の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。ALAは、焼酎粕や赤ワイン、かいわれ大根等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られ、ALAを含む肥料や健康食品が実用化されています。

2)生体活動の活発さを表します。エネルギー代謝が下がると体温が低下し、免疫が低下、また、太りやすい体質になると言われています。

3)ミトコンドリアでエネルギー(ATP)を作るための電子伝達系で働く5つのタンパク質複合体のうちの一つで、体内で消費されるほぼすべての酸素を消費する大変重要な複合体です。

4)脂肪細胞や筋肉の中にある熱を作るタンパク質で、このタンパク質が増えるとエネルギーを熱として使う量が増え、糖や脂質の消費が高まります。

以上