2024年4月30日
株式会社SBI新生銀行

 当行は、アジア・パシフィック・ランド・(ジャパン)・リミテッド(本社:東京都港区、日本における代表者:高原 義宣、以下、「APLJ」)がアセットマネジャーを務めるアジア・パシフィック・ランド・グループ(以下、「APLグループ」)のSPC向けに、埼玉県熊谷市の大型商業施設「ニットーモール」を裏付けとする不動産信託受益権の取得費用および省エネルギー改修工事を含めたリノベーション費用等を資金使途としたファイナンスを組成し、スルガ銀行株式会社(静岡県沼津市、代表取締役社長:加藤 広亮)とともに2024年3月27日に「新生グリーンローン」※として実行いたしました。

 APLJは、2023年12月に、国土交通省・環境省のESG基金をもとに投資を行う、一般社団法人 環境不動産普及促進機構(以下、「Re-Seed機構」)と提携し、空調・照明等による環境負荷の大きい商業施設の環境改修やバリューアップを前提とした共同投資の枠組みに合意し、プロジェクトを推進することで、地球温暖化対策や地域社会の活性化に取り組んでいます。本件は、かかる提携に基づく取り組みの一環であり、Re-Seed機構も共同投資家として参加しています。

 SBI 新生銀行グループは、中期経営計画「SBI 新生銀行グループの中期ビジョン」の実現に向けて「環境・社会課題解決へ向けた金融機能提供」を掲げております。持続可能性や ESG/SDGs の観点に、環境・社会・経済など社会全般に対して正のインパクトをもたらすことを目的とする社会的インパクトの概念を融合させた「サステナブルインパクト」のコンセプトのもと、社会課題に対して正のインパクトをもたらす企業や事業に対し、お客さまとの継続的な対話を通じた投融資を推進しております。

<SBI新生銀行サステナブルインパクト評価室によるグリーンローン評価の概要>
借入人 熊谷商業開発合同会社(APLグループのSPC)
アセットマネジャー APLJ
組成金額 37.5億円(シニアローンおよびメザニンローンの合計)
資金使途 ニットーモール(埼玉県熊谷市)を裏付けとする不動産信託受益権の取得費用および省エネルギー改修工事を含めたリノベーション工事費用等
プロジェクトの意義 環境配慮型建物として認定された商業施設の保有、価値向上
・ CASBEE®不動産:Sランク(★★★★★)(2023年1月)
省エネルギー改修工事を通じたエネルギー効率化の実現
・ BELS:3スター(★★★)(取得見込み)
本件がもたらす環境改善効果と社会的課題との整合性 SDGsでは主に「目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう」、「目標11 住み続けられるまちづくりを」、「目標13 気候変動に具体的な対策を」に貢献すると考えられる。また、日本政府は「既築住宅・建築物について、省エネルギー改修や省エネルギー機器導入等を進めることで、2050年に住宅・建築物のストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネルギー性能が確保されていることを目指す」としており、国の課題認識や方針とも整合していると評価した。
その他の評価ポイント
・ 築40年超の商業施設の改修を通じて環境性能を高め、建物を維持・継続使用するプロジェクトであり、建て替え時と比べて相対的に環境負荷が低くなることが見込まれ、環境面でのインパクト創出に係る追加性・貢献性が認められる。
・ APLJは、大規模商業施設の環境改修とバリューアップを通じて、地球温暖化対策や地域社会の活性化に取り組んでいる。Re-Seed機構とのESG投資の提携のもと、計1,000億円程度の大規模商業施設向け新規投資を計画している。
※「新生グリーンローン」とは、明確な環境改善効果が認められる事業に資金使途を限定したローンであり、2020 年 5 月に当行が策定した、「新生グリーンファイナンス・フレームワーク」に適合するファイナンスです。新生グリーンローンや新生グリーンファイナンス・フレームワークについては、下記URLをご参照ください。
https://www.sbishinseibank.co.jp/institutional/sustainable_finance/green/

以上