2011年9月30日
SBIリサーチ株式会社

 中国国内におけるインターネット調査情報をもとに、日本の事業者に向けた情報・サービスを提供するSBIリサーチ株式会社(東京都港区 代表取締役:沖田 貴史、以下「SBIリサーチ」)は、「中国のオンラインショッピング業界に関する報告書(1)」(2010~2011年-業界編)の日本語版を発行いたしました。

以下、報告書の内容を一部抜粋して、お知らせいたします。
※本報告書は、「上海艾瑞市场咨询有限公司」(上海アイリサーチコンサルティング有限公司 中国上海市 代表取締役:楊偉慶、以下「中国アイリサーチ社」)協力のもと、同社が中国国内で定期的に発表している中国のインターネット事情に関する報告書を日本語に翻訳したものとなります

【中国のオンラインショッピング市場における取引規模】
・2010年の中国のオンラインショッピング市場取引規模は、前年に比べ75.3%増加し、4,610億元(約5兆5,000億円)に達した。
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中国のオンラインショッピング市場が順調に規模を拡大している理由は、C2C(個人間取引)モールのプラットフォーム内にB2C(企業と個人間取引)モールを開設するケースが増え、C2Cモール内に進出するB2C企業の売上収入が増加したこと、及びC2Cプラットフォームにおける収益チャネルが拡大したことが考えられる。

【中国のオンラインショッピング市場におけるユーザ規模】
・2010年の中国のオンラインショッピング市場ユーザ規模は1億4,800万人に達し、中国のインターネットユーザの32.9%を占める。
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中国ではネット世代の80年代生まれのユーザ(通称:「80后(バーリンホウ)」)が主力の消費層となり、オンラインショッピング取引が浸透し、また、それに伴い決済環境も向上した。オンラインショッピングのユーザ規模は引き続き右肩上がりで拡大し、2012年には2億人を突破、2014年にはネットユーザ全体の50%近くにまで及ぶものと予測する。

【中国のオンラインショッピング市場における取引額シェア】
・2010年のB2C市場のシェアは、前年に比べ5.2ポイント増加し13.7%となった。2014年には3割以上に達する見込みである。対するC2C市場は相対的に縮小していく傾向にあり、これはユーザが徐々に取引サイト上でのサービスの質を重視するようになってきているため、と考えられる。
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【中国のオンラインショッピング市場における取引規模ランキング(2010年)】
・B2Cオンラインショッピング市場
2010年の中国B2Cオンラインショッピング取引規模ランキングTOP10では、淘宝商城(tmall.com)がトップで300億元(約3,600億円)、次いで2位の京東商城(360buy.com)が102億元(約1,200億円)となっている。その他にも取引規模が10億元(約120億円)を超える企業が6社ランクインした。

中国B2Cオンラインショッピング市場の取引規模ランキングTOP10(2010年)

ランキングサイト名サイトカテゴリ設立本社所在地2010年取引額(億元)
1淘宝商城(tmall.com)総合百貨2008杭州300.0
2京東商城(360buy.com)総合百貨2004北京102.0
3卓越亜馬遜(amazon.cn)総合百貨2000北京30.0
4当当網(dangdang.com)総合百貨1999北京22.6
5凡客誠品(vancl.com)*服装服飾2007北京18.5
6新蛋網(newegg.com.cn)デジタル家電2001上海18.0
7紅孩子(redbaby.com.cn)*マタニティ用品2004北京15.0
8麦考林(m18.com)*服装服飾1996上海12.1
9蘇宁易購(suning.com)デジタル家電2007南京10.0
10 一号店(yihaodian.com)*総合百貨2008上海8.1

・C2Cオンラインショッピング市場
淘宝網(taobao.com)が全体の8割を占め、以前と変わらず1人勝ち状態である。続く拍拍網(paipai.com)が10.1%、易趣網(eachnet.com)が2.4%を占める。

◆その他の主なトピックス
-中国オンラインショッピング市場規模
 ・売上規模
 ・地域別取引規模
 ・カテゴリ別市場シェア
 ・商品売上規模
-中国オンラインショッピング市場におけるユーザ動向
 ・ユーザアクセス数
 ・ユニークユーザ数
 ・1ユーザあたりのアクセス頻度
-中国オンラインショッピング市場サイト
 ・コンバージョン率

(※)人民元から日本円へのレート換算は、2011年9月30日現在の数値を利用しています。

 なお、次回は「2010年度第2四半期 中国インターネットエコノミー・中国電子商取引に関する報告書」を発行する予定です。

 今後もSBI リサーチは、日本の事業者を対象に、中国でのEC 展開において有益な、最新で正確な現地のインターネット事情を取りまとめた報告書を毎月発行してまいります。

◆研究方法について
本報告書は、主として中国アイリサーチ社が行った業界へのインタビューやオンライン調査を総合的に分析した上、まとめられたものです。
業界へのインタビューでは業界のスペシャリストおよび関連企業担当者、エージェントに詳細なインタビューを行うことで関連業界の主要情況を把握し、販売や市場等に関するデータを取得しています。
オンライン調査では、中国アイリサーチ社のインターネットユーザに対する観測・研究システム「iUser Tracker」と、電子商取引領域を総合的に観測・研究するデータプロダクト「Ecommerce Plus」を使用したユーザへの調査データと一部の公開情報(※)を比較し、最終的に業界規模のデータを構築しています。
(※)政府が公布するデータ・業界の公開情報・企業年報や季報・業界専門家の見解

その他のデータ、グラフ、情報などをご希望の方は、お気軽に以下にお問い合わせください。
【SBIリサーチ報告書 お問い合わせ・購入お申込みフォーム】
https://www.veritrans.co.jp/contact/sbiresearch_form.html

◆中国インターネット事情に関する報告書について
 本報告書は、中国アイリサーチ社協力のもと、同社が中国国内で定期的に発表している中国のインターネット事情に関する報告書を日本語に翻訳したものとなります。
 中国アイリサーチ社は、中国全域に様々なリサーチ網を有し、最新かつ正確なデータ分析のもと、報告書を作成しております。SBI リサーチが日本語版を発行することにより、日本の事業者は日本で得ることが難しい現地のインターネット事情をいち早く入手することが可能となります。

【SBI リサーチ株式会社について】

社名:SBI リサーチ株式会社
設立年月日:平成21 年11 月5 日
代表者:代表取締役 執行役員Co-CEO 沖田 貴史
取締役 執行役員Co-CEO 楊 偉慶
事業内容:

・中国アイリサーチ社が中国国内で発表している各種インターネット白書の翻訳販売
・各企業向けにカスタマイズした個別調査などの中国市場調査事業
・中国へ向けたプロモーション展開を行う事業者の広告業務
・中国での商標権に関するコンサルティング業務

URL: http://www.sbi-research.jp/

 以上