2008年9月12日
SBIホールディングス株式会社
SBIバイオテック株式会社
MedImmune

 SBIホールディングス株式会社の創薬事業子会社であるSBIバイオテック株式会社(本社:東京都港区、以下「SBIバイオテック」)と、MedImmune(本社:米国メリーランド州ガイサースブルグ、アストラゼネカグループのバイオ医薬品事業部門、以下「MedImmune社」)は、SBIバイオテックの抗ILT7抗体の、全身性エリテマトーデスをはじめとする自己免疫疾患の治療薬としての開発・製品化を目的に、ライセンス・コラボレーション契約を締結しましたので、お知らせいたします。MedImmune社は、本契約のもと同定された候補物質の全世界における権利を取得し、前臨床・臨床試験、更に、今後の開発、営業、マーケティング活動を行います。

 MedImmune社の呼吸器、炎症、自己免疫疾患の研究担当副社長であるアンソニー・コイル博士は、「SBIバイオテックの創設者であり、日本における分子生物学の第一人者である新井賢一博士と共に働けることは栄誉なことです。 私たちは、全身性エリテマトーデスをはじめとする自己免疫疾患に有効な治療薬を開発するために、新井博士をはじめとするSBIバイオテックのチームとともに協働することを楽しみにしています。患者さんに有用な治療薬を提供する革新的企業として、MedImmune社は、充足されていない医療ニーズに対応すべく研究開発のイニシアチブをとり続けます。」と述べています。

 本契約に基づき、SBIバイオテックは、MedImmune社に抗ILT7抗体に関する独占的な研究・開発・販売権を供与し、それに対して、MedImmune社は、SBIバイオテックに契約一時金、開発段階に応じたマイルストーンおよび製品販売にともなうロイヤルティーを支払います。更に、MedImmune社は、SBIバイオテックが今後研究開発を進める抗体に対してもアクセスすることが可能となっています。

 SBIバイオテックの社長兼CEOである新井賢一博士は、「私たちは、抗体のヒト化を含む治療抗体の開発や抗体の大量生産において非常に高い能力を持つMedImmune社と提携できることに満足しています。MedImmune社は優れた会社であり、今回の契約締結によって抗ILT7抗体の研究開発が加速されるでしょう。私たちは、自己免疫疾患や癌の治療に役立つ可能性をもつ標的分子を探索中であり、今後もこの分野の研究開発を継続していきます。MedImmune社との提携が私たちの研究開発能力をさらに強めることを確信しています。」と述べています。

(ご参考)
<抗ILT7抗体について>
 形質細胞様樹状細胞の細胞表面タンパクであるILT7に対する抗体。形質細胞様樹状細胞は、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患の病態に関与しているため、抗ILT7抗体は、自己免疫疾患への治療応用が期待されています。

<MedImmuneの概要>
MedImmune社は、アストラゼネカ社(ロンドン証券取引所:AZN.L、ニューヨーク証券取引所:AZN)の完全出資子会社であり、アストラゼネカグループのバイオ医薬品事業部門です。従業員は全世界で約3,000人で、米国、メリーランド州ガイサースブルグに本社を置いています。MedImmune社は、患者さんに対してはより良い医薬品を、医師に対しては新しい治療を選択する機会を、従業員に対しては働き甲斐のある職業を提供するよう努力しています。人々のより良い生活に寄与する、科学と医薬品の進歩に取り組むMedImmune社は、感染症、癌、呼吸器疾患、炎症、循環器・消化器疾患、ニューロサイエンスに注力しています。MedImmune社の詳細については、ウェブサイトwww.medimmune.comをご参照ください。

<SBIバイオテック株式会社の概要>
SBIバイオテックは、SBIホールデイングス株式会社傘下の医薬品会社であり、世界の研究者ネットワークを通して複数の創薬パイプラインを日本・米国・中国・韓国等から集めるグローバルなバイオベンチャーとして事業を展開しています。SBIバイオテックは、SBIグループのネットワークを活用して多くのベンチャーキャピタルから資金を得て研究開発を進めると同時に、製薬企業や大学病院との連携のもとに、創薬と新たな治療法開発を進めています。SBIバイオテックの詳細については、ウェブサイトwww.sbibiotech.jpをご参照ください。

以上