2017年9月28日
SBIホールディングス株式会社

当社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:北尾 吉孝)は、独自の決済用コインを利用してキャッシュレス化および決済コストの大幅低減を実現する新たな決済用プラットフォームの構築プロジェクトを開始しましたのでお知らせいたします。

現在、日本では現金以外の決済手段として、クレジットカードや交通系電子マネーなど決済時に現金を必要としないキャッシュレス決済が普及しつつあります。2020年の東京オリンピックに向けて政府もそれを後押しすべく、決済端末の導入支援などで大都市圏の主要施設や観光地などで100%キャッシュレス対応を、2027年までにキャッシュレス決済比率を米国並みの40%に引き上げることを決定しています。当社の決済用プラットフォーム「Sコインプラットフォーム」(以下「本プラットフォーム」)では、仮想通貨や前払式支払手段の電子マネー等、様々な電子通貨を発行し決済に利用することが可能となっており、当社が発行する「Sコイン」や地方自治体・事業会社・地域金融機関などが発行する独自のコイン(トークン・地域通貨)を用いて、スマートフォンを用いた簡易な決済手段を提供していきます。地方自治体や事業会社、地域金融機関は本プラットフォームを導入することで大きな初期投資を必要とせず様々な地域のニーズに合ったコインを発行することが出来るようになるほか、コイン同士の交換も出来るようにする予定です。
本プラットフォームの基盤部分は、ブロックチェーン関連技術を用いた決済分野に高いノウハウと基盤ソフトウェアを持つ株式会社Orb(本社:東京都港区、代表取締役:仲津 正朗、以下「Orb社」)と共同で開発していく予定です。Orb社には当社子会社でベンチャーキャピタルファンドの運用・管理を行うSBIインベストメント株式会社が運営する「FinTechファンド」等を通じて出資を行っています。本プロジェクトにおいてはOrb社だけでなく、SBIグループの様々な出資先・提携先企業の技術基盤を最大限活用することで迅速な商用利用化を目指します。

<本プラットフォームで提供を目指す3つの価値>
①いつでも・どこでも安心して利用できる日常通貨
②決済コストの大幅な低減
③決済していることを意識させないフリクションレスペイメント

当初は、本年度中にSBIグループ内での「Sコイン」の利用を開始するとともに、「Sコイン」を利用できる店舗の開拓および本プラットフォームを導入する地方公共団体や事業会社、地域金融機関のネットワーク拡大を図ってまいります。
また、本プラットフォームは商用利用の目途がつき次第、オープンプラットフォームとして公開を予定しています。本プラットフォームを利用することで地方自治体や事業会社、地域金融機関は独自の地域通貨等を安価かつ簡単に発行することが可能となります。

<決済用プラットフォーム構想のイメージ>

SBIグループは、日本におけるFinTech企業の先駆けとして1999年の創業よりインターネットを活用した証券・銀行・保険等の多様な金融サービス事業を展開してまいりました。そして、2016年2月にはブロックチェーン推進室を設置し、FinTechにおける革新的な中核技術であるブロックチェーン/分散台帳技術の金融システムへの応用について検討を進めています。

以上