2011年7月22日
SBIリサーチ株式会社

 中国国内におけるインターネット調査情報をもとに、日本の事業者に向けた情報・サービスを提供するSBIリサーチ株式会社(東京都港区 代表取締役:沖田 貴史、以下「SBIリサーチ」)は、「中国のオンライン共同購入市場に関する研究報告書(1) -中国のオンライン共同購入市場とユーザの特性 2010年」の日本語版を発行いたしました。

以下、報告書の内容を一部抜粋して、お知らせいたします。

【中国のオンライン共同購入サイト数】
・ 中国のオンライン共同購入サイト数は、2010年1月に米国グルーポンに類似したサイトの誕生を端緒として、短期間で劇的な増加を見せ、2010年7月には400サイトを超えている。しかし、業界関係者へのインタビューによると、現在では、増加ペースがスローダウンしているとのことである。
中国のオンライン共同購入サイト数

(※)図内注意書きの「未開設」サイトについては、すでに、テストサイトを持っているなどオープンに向けての準備が整っているサイトのみをカウントしております。

【中国のオンライン共同購入市場の発展状況】
・ 中国のオンライン共同購入市場は以下3点の理由より、現在、「成長期」にあると考えられる。
1. 共同購入サイトのユーザ規模は、右肩上がりの増加を維持
2. 共同購入サイト数は一時期劇的な増加を見せた後ペースが収まり、倒産企業が増加し始める。
3. 共同購入サイト向けの大型投資件数はまだごくわずかに留まる。
中国のオンライン共同購入市場の発展状況

【中国のオンライン共同購入サイトの主なマーケティングツール】
・ 中国のオンライン共同購入サイトは、インターネットコミュニティサービスやインスタントメッセンジャーを、主なマーケティングツールとして活用している。
中国ではインターネットコミュニティサービスやインスタントメッセンジャーのユーザ数が約3.5億人におよび、中国インターネットユーザ全体の約95%を占める(2010年7月時点)など、おなじみのインターネットサービスとしてユーザに受け入れられている。一定数の消費者がいて初めてビジネスが成り立つオンライン共同購入サイトにとって、こうしたソーシャルネットワーキングサービスは、恰好のマーケティングツールとなっている。

【中国のオンライン共同購入サイトユーザのアクセス行動】
・ 中国のオンライン共同購入サイトユーザのアクセス行動について、
「共同購入商品情報の入手方法」⇒約70%のユーザが「共同購入サイトに直接アクセス」
「共同購入サイトのチェック頻度」⇒約46%のユーザが「週に1-2回」サイトをチェック
「保有する共同購入サイトのアカウント数」⇒約50%のユーザが「1-2サイトのアカウント」を保有

「共同購入商品情報の入手方法」:
 約70%のユーザが「共同購入サイトに直接アクセス」と回答しているが、次いで「企業からのダイレクトメール」を情報源とするユーザも多く、約20%を占めた。「その他」のチャネルからの割合は現在のところ少数ではあるものの、いずれはどのチャネルからもユーザを呼び込めるように情報を発信していくことが、ユーザ数の拡大に繋がるであろう。
「共同購入サイトのチェック頻度」:
 「週に1-2回」チェックするユーザが最も多く約45.6%、次に多いのが「ほぼ毎日」チェックするユーザで、約32.8%に上る。
「1ユーザが保有する共同購入サイトのアカウント数」:
 「1-2サイトのアカウント」が最も多く約50%、また「3-5サイトのアカウント」を保有するユーザも次に多く約40%となった。

「共同購入サイトのチェック頻度」や「共同購入サイトのアカウント数」については、ユーザの共同購入サイトの利用が習慣化するにつれ、ある程度固定化されてくるものと考えられる。

(※) なお、本報告書内の「オンライン共同購入」とは「多数のユーザがインターネット経由で同一の商品を共同で購入し、大幅に割引された価格で商品を手に入れること」を意味し、調査対象としては主に、「第三者によって運営される共同購入サイト」となります。

◆その他の主なトピックス
中国のオンライン共同購入の概念とシステム
・中国のオンライン共同購入の特徴
・口コミとサイト機能の相互作用

中国のオンライン共同購入市場の発展環境
・中国のインターネットユーザ規模の拡大とインターネットの習慣化

中国のオンライン共同購入市場の発展状況
・中国のオンライン共同購入市場のライフサイクル
・中国のオンライン共同購入サイトに対する投資状況

中国のオンライン共同購入サイトユーザ
・中国のオンライン共同購入サイトユーザの属性と特徴
・中国のオンライン共同購入サイトに対するユーザの要望と見解

 なお、次回は「中国のオンライン共同購入市場に関する研究報告書②-共同購入サイトにおける研究」を発行する予定です。

 今後もSBI リサーチは、日本の事業者を対象に、中国でのEC 展開において有益な、最新で正確な現地のインターネット事情を取りまとめた報告書を毎月発行してまいります。

◆研究方法について
 本報告書は、主として「上海艾瑞市场咨询有限公司」(上海アイリサーチコンサルティング有限公司 中国上海市 代表取締役:楊偉慶、以下「中国アイリサーチ社」)が行った業界へのインタビューやオンライン調査を総合的に分析した上、まとめられたものです。
 業界へのインタビューでは業界のスペシャリストおよび関連企業担当者、エージェントに詳細なインタビューを行うことで関連業界の主要情況を把握し、販売や市場等に関するデータを取得しています。
 オンライン調査では 中国アイリサーチ社のインターネットユーザに対する観測・研究システム「iUser Tracker」と、電子商取引領域を総合的に観測・研究するデータプロダクト「Ecommerce Plus」を使用したユーザへの調査データと一部の公開情報(※)を比較し、最終的に業界規模のデータを構築しています。
(※)政府が公布するデータ・業界の公開情報・企業年報や季報・業界専門家の見解

その他のデータ、グラフ、情報などをご希望の方は、お気軽に以下にお問い合わせください。
【SBIリサーチ報告書 お問い合わせ・購入お申込みフォーム】
https://www.veritrans.co.jp/contact/sbiresearch_form.html

◆中国インターネット事情に関する報告書について
 本報告書は、中国アイリサーチ社協力のもと、同社が中国国内で定期的に発表している中国のインターネット事情に関する報告書を日本語に翻訳したものとなります。
 中国アイリサーチ社は、中国全域に様々なリサーチ網を有し、最新かつ正確なデータ分析のもと、報告書を作成しております。SBI リサーチが日本語版を発行することにより、日本の事業者は日本で得ることが難しい現地のインターネット事情をいち早く入手することが可能となります。

【SBI リサーチ株式会社について】
社名: SBI リサーチ株式会社
設立年月日: 平成21 年11 月5 日
資本金: 30 百万円
代表者: 代表取締役 執行役員Co-CEO 沖田 貴史
取締役 執行役員Co-CEO 楊 偉慶
事業内容:
・中国アイリサーチ社が中国国内で発表している各種インターネット白書の翻訳販売
・各企業向けにカスタマイズした個別調査などの中国市場調査事業
URL: http://www.sbi-research.jp/

以上