2017年2月8日
モーニングスター株式会社

中立的な第三者としての立場からEコマースや各種ウェブサイトの客観的な評価・比較を行うモーニングスター株式会社(以下、当社)は、「Gomez売買不動産情報スマホサイトランキング」をGomezのウェブサイト(http://www.gomez.co.jp/)で発表しました。

「Gomez売買不動産情報スマホサイトランキング」は、売買不動産情報を提供するウェブサイトの使い勝手やクオリティを、ユーザーの視点から評価することを目的としています。

総務省の通信利用動向調査によりますと、年代別のスマートフォン保有率は、30代で86%、40代で74%となり年々増加しています。その中で、売買不動産情報サイトにおいてもスマートフォン特有の機能や使い勝手、多くの情報を整理して表現する重要性はますます高くなっていることから本年度はスマートフォンサイトを対象に調査を行いました。

当ランキングでは、「サイトの使いやすさ」「情報量とコンテンツ」「安定性と信頼感」「便利な機能・サービス」の4つの視点(カテゴリ)から構成される141の調査項目により当社アナリストが評価を行い、総合的に優れた売買不動産情報スマホサイトのランキングを決定します。

「Gomez売買不動産情報スマホサイトランキング」の結果は、以下のとおりです。

順位 得点 サイト名(運営会社)
1位 7.88 SUUMO(リクルート住まいカンパニー)
2位 7.60 HOME'S(ネクスト)
3位 6.63 アットホーム(アットホーム)
4位 6.08 goo住宅・不動産(エヌ・ティ・ティレゾナント)
5位 6.02 Yahoo!不動産(ヤフー)
6位 5.94 オウチーノ(オウチーノ)
7位 4.95 スマイティ(カカクコム)

【上位サイトの特徴】

総合第1位は、SUUMO(運営会社:リクルート住まいカンパニー)となりました。カテゴリ別では、「ウェブサイトの使いやすさ」と「情報量とコンテンツ」の2カテゴリで1位を獲得し、「安定性と信頼感」と「便利な機能・サービス」の2カテゴリで2位を獲得しました。
サイト内での読み物コンテンツや独自の調査データ、住まいのお役立ち情報など質の高い情報を幅広く提供しています。中でも秀逸なのは、独自の機能である「支払額シミュレーション」と「購入可能額シミュレーション」サービスで、画面内の返済期間や銀行金利、頭金等の情報を入力するとシミュレーション結果はリアルタイムに表示されます。さらに「購入可能額シミュレーション」の結果画面からは、結果を条件として物件検索を実行できるため、ユーザーはすぐに物件探しができるなど利便性の高い充実したサービスを提供している優れたウェブサイトです。

総合第2位は、HOME’S(運営会社:ネクスト)となりました。カテゴリ別では、「安定性と信頼感」と「便利な機能・サービス」の2カテゴリで1位を獲得し、「サイトの使いやすさ」、「情報量とコンテンツ」の2カテゴリで2位を獲得しています。
物件一覧画面には、管理費情報や所在地情報に何丁目かを掲載しており、ユーザーは物件詳細画面を行き来することなく目的の物件を選別でき利便性の向上につながっています。
また、独自の物件データと算出システムを使って物件参考価格を確認できる「プライスマップ」サービスなど、多くのコンテンツは、スマホサイトに最適化して提供されており、ユーザーの使いやすさに配慮した良いウェブサイトです。

総合第3位は、アットホーム(運営会社:アットホーム)となりました。カテゴリ別では、「安定性と信頼感」と「便利な機能・サービス」の2カテゴリで3位を獲得しました。
トップページや検索結果一覧画面、物件詳細画面のいずれも表示速度が速くてスムーズであり、ユーザーは物件を探す際にストレスなく使うことができる良いウェブサイトです。

【全体的な傾向】

売買不動産情報サイト全体として、豊富に提供しているコンテンツや検索条件項目の多様化、物件一覧画面の情報量の変化など他社との差別化を図り積極的にウェブサイトを改善する姿勢が多く見受けられました。

2016年3月にウェブ・アクセシビリティに関連するJIS規格が改定され「JIS X 8341-3:2016」が公示されたこと、また2016年4月から障害者差別解消法が施行されたことを受け、ウェブサイトの運営において、アクセシビリティ対応は注目されています。不動産情報スマホサイトにおいても、高齢者や障害をお持ちの方に配慮した設計が求められています。文字の大きさや色のコントラスト、可読性の確保など、あらゆる閲覧状況に配慮した取り組みがますます重要になっています。

不動産業界においては、物件管理やエージェントマッチング、データ分析などReal Estate Tech(不動産テック)による新たなサービスに注目が集まっている中で、不動産情報を提供している不動産情報サイトでは、より正確な情報と質の高いサービスの提供が期待されています。

【調査概要】

調査期間 ・ 2017年1月15日~1月31日
・ ランキング結果は1月31日までの各社サイトに基づいています。
調査対象 Gomez売買不動産情報スマホサイトランキングでは、インターネットを通じて新築一戸建て、中古一戸建て、中古マンションの各物件情報の閲覧および、問い合わせが可能な日本国内の不動産情報サイトをノミネートしています。具体的には、下記のノミネート基準を満たすウェブサイトを調査対象としています。
・ ウェブサイト上で個人向けマンション、戸建ての住宅物件の情報を提供していること
・ 広い地域にわたる不動産物件情報を提供していること
・ 不動産会社から物件情報の提供を受けていること(但し不動産情報サイトから受けている場合も、一定の基準を満たす場合は含む)
・ その他、当社調査において一定以上の水準を満たすこと

【評価方法】

本調査では、ウェブサイトの利便性をさまざまな角度から分析・評価するために、以下の4つのカテゴリからなる141項目のランキング・スコアカードを用います。各カテゴリの主な評価内容は以下のとおりです。
カテゴリ名称 評価内容
ウェブサイトの使いやすさ ウェブサイト全体の使いやすさを評価するカテゴリです。物件検索機能や入力フォームの使いやすさを中核とし、ナビゲーション構造やウェブ・アクセシビリティへの対応状況などを総合的に評価しています。
情報量とコンテンツ ウェブサイトに掲載されている各種コンテンツの情報量やページ構成を評価するカテゴリです。
検索ページや物件ページの構成、特集コンテンツなどが調査の対象となります。
安定性と信頼感 ユーザーが安心してウェブサイトを利用するための取り組みを評価するカテゴリです。
ウェブサイトの表示速度、稼働率(正常に表示される率)などのサイトパフォーマンスの状況、問い合わせのわかりやすさ、各種方針開示などが調査の対象となります。
便利な機能・サービス その他、さまざまな付帯サービスの充実度を評価するカテゴリです。検索条件項目の多様性や会員向けサービス、PCとのサービスの連携対応など、さまざまな施策が調査の対象となります。