2020年10月9日
SBIホールディングス株式会社
SBIホールディングス株式会社(代表取締役社長:北尾 吉孝、以下「当社」)は、国内初となるセキュリティトークンオファリング(Security Token Offering、以下「STO」)に関連するビジネスを、当社グループとして開始することといたしましたので、お知らせいたします。
STOとは、発行体が従来の株式や社債等に代わり、ブロックチェーン等の電子的手段を用いて発行する有価証券等である「セキュリティトークン」により資金を調達するスキームです。我が国においては2019年5月31日の金融商品取引法の改正及び関連する政令の改正により「電子記録移転有価証券表示権利等」として規定され、法令に準拠した形での取扱いが可能となりました。当社グループは、2020年5月1日の改正金融商品取引法の施行後、国内初となるSTOビジネスを、以下のとおり、順次開始してまいります。なお、以下の②事業会社を発行体とするデジタル社債の公募取扱い及び③その他STO(ファンド型)の公募取扱いは、当社の子会社である株式会社SBI証券(代表取締役社長:髙村 正人、以下「SBI証券」)による関係官庁への申請等が完了することを条件としています。
①SBI e-SportsによるSTOを用いた第三者割当増資(2020年10月下旬)(予定)
当社の子会社であるSBI e-Sports株式会社(代表取締役社長:小谷 雅俊、以下「SBI e-Sports」)は、2020年10月30日(予定)に当社を引受人とする、STOを用いた第三者割当増資を以下の要領で実施いたします。このたびの増資に際し発行されるデジタル株式は、株式会社 BOOSTRY(代表取締役社長:佐々木俊典)が提供するブロックチェーン基盤「ibet」を用いて発行・管理され、トークンの移転と権利の移転・株式名簿の更新が一連のプロセスとして処理され、電子的に管理することが可能となります。
(1) | 発行体 | SBI e-Sports株式会社 |
(2) | 募集株式の種類及び数 | 普通株式 1,000株 |
(3) | 引受人 | SBIホールディングス株式会社 |
(4) | 募集株式の払込金額 | 1株につき金50,000円 |
(5) | 払込期日 | 2020年10月30日(予定) |
(6) | 増加する資本金(資本準備金を含む) | 金50,000,000円 |
(7) | 株式の管理方式 | デジタル株式を「ibet」基盤で発行・管理 |
②事業会社を発行体とするデジタル社債の公募取扱い
一般事業会社が発行体となるデジタル社債のSBI証券での公募の取扱いに関するビジネスを検討しております。SBI証券が当該デジタル社債の引受人等となり、SBI証券のお客さまを対象に取得勧誘を行います。本デジタル社債においては、ibet基盤を用いて発行・管理を行うことを想定しております。
③その他STO(ファンド型)の公募取扱い
SBI証券では、信託法や資産流動化法等に基づく、ファンド形式のSTOの公募の取扱いに関する業務を検討しております。取り扱うファンド型STOの投資先は、不動産、美術品、ゲームや映画の版権などの知的財産権等の資産を想定しております。投資家は当該STOに参加することで、少額から特定の資産のオーナーの一員となることが可能となり、発行体にとっては自らが所有する資産のオフバランス化と資金調達が可能となるほか、当該STOに参加した投資家に対し当該資産に関連する特典を付与する(例:映画の版権を投資先とするSTOの参加者に同映画のグッズを配布する)等のアプローチにより、単なるファイナンスに留まらないビジネス機会の創出にも寄与できるものと期待しております。
STOビジネスの展開イメージ
当社グループは、STOをはじめとするブロックチェーン技術をフィンテックの中核技術と位置付け、事業開発、ファンド出資、実証実験等を通じてビジネス領域の開拓に注力しております。2019年10月には、一般社団法人日本STO協会(本社:東京都港区、代表理事:北尾吉孝)の設立時社員としてSBI証券が参画しており、STOに関するルール作りやビジネス環境の整備を進めてまいりました。我が国においてSTOが普及することで、資本市場がより活性化し、ひいては実体経済の更なる発展に貢献できるものと期待しております。
以上