2022年8月24日
株式会社新生銀行

 当行は、大和証券オフィス投資法人(東京都中央区、執行役員 宮本聖也、以下「本投資法人」)に対し、オフィスビルの取得に係る既存貸付に対する借り換え資金10億円について、「新生グリーンローン」として個別金銭消費貸借契約書を2022年8月24日に締結いたしました。

 「新生グリーンローン」とは、明確な環境改善効果が認められる事業に資金使途を限定したローンであり、2020年5月に当行が策定した、「新生グリーンファイナンス・フレームワーク」※1に適合するファイナンスです。また、2020年7月に本投資法人が策定した「グリーンファイナンス・フレームワーク」にも適合した「グリーンローン」であることも確認しております。

 新生銀行グループは、中期経営計画「新生銀行グループの中期ビジョン」の実現に向けて「環境・社会課題解決へ向けた金融機能提供」を掲げております。持続可能性やESG/SDGsの観点に、環境・社会・経済など社会全般に対して正のインパクトをもたらすことを目的とする社会的インパクトの概念を融合させた「サステナブルインパクト」のコンセプトのもと、社会課題に対して正のインパクトをもたらす企業や事業に対し、お客さまとの継続的な対話を通じた投融資を推進しております。本件には以下の通りの意義が認められることから、かかる取り組みの一環として「新生グリーンローン」を実行するものです。

借入人 大和証券オフィス投資法人
資金使途 E・スペースタワー(東京都渋谷区)の取得費用等に係る既存貸付に対する元本弁済資金
事業の意義 環境配慮型建物として認定されたオフィスビルの保有、価値向上
♦CASBEE®不動産:Aランク(2020年12月)
本プロジェクトがもたらす環境改善効果の社会課題への貢献 SDGs ではおもに「目標 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、「目標 9 産業と技術革新の基盤をつくろう」、「目標 11 住み続けられるまちづくりを」に貢献すると考えられる。
日本政府は最終到達点として「脱炭素社会」を掲げ、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現を目指していること、東京都や渋谷区でも建築物の省エネルギー化を推進していることから、国や地域の課題認識や方針とも整合していると評価した。
本ローンに関するその他評価のポイント
✓本投資法人及び本投資法人の資産運用会社である大和リアル・エステート・アセット・マネジメント株式会社(以下「本資産運用会社」)は、気候変動問題は自然環境と社会構造に劇的な変化をもたらし、本資産運用会社の経営とビジネス全体に重大な影響を与える重要課題と認識している。
✓気候関連課題への取組み方針・体制の明確化と取組み内容の開示拡充を推進するため、2021年12月にTCFD提言への賛同を表明している。本資産運用会社では、気候変動が本投資法人に与えるリスクと機会を識別し、事業への財務的影響を評価するためシナリオ分析を行い、「法規制に適合した物件の競争力向上」や「物件の環境性能による資産価値の変動」といったリスク・機会要因に関する具体的な対応策として「環境認証取得比率の向上」や「保有物件のエネルギー消費量/GHG排出量の計画的な低減」、「保有物件の環境性能に関する十分な情報開示」等に取り組んでいる。
✓本投資法人は「サステナブル調達ポリシー」を設定し、PM会社やサプライヤー等の選定や評価基準に、サステナビリティに関する取組み状況を含めており、ステークホルダーに対して環境・社会分野の取組みへの理解と協力を働き掛けている。
※1 新生グリーンファイナンス・フレームワークを含む、「新生グリーン/ソーシャル/サステナビリティファイナンス・フレームワーク」の概要については、別添の参考資料をご参照ください。

以上