2023年2月15日
SBIホールディングス株式会社

 2023年2月13日に「ダイヤモンド・オンライン」に掲載された記事におきまして、地方銀行全体の含み損益の推移と、当社グループの資本・業務提携行9行を比較したグラフが掲載され、「SBI系地銀の含み損が急拡大」という報道(以下「本記事」)がなされていますが、当社といたしましてはダイヤモンド社に対して以下の通り問題点を指摘しておりますので、お知らせいたします。

■本記事における問題点:

・ 本来運用の評価分析においては、他の運用主体、この場合は他の地方銀行との比較分析を行った上で、運用の巧拙を判断すべきものの、本記事の評価損(含み損)については、当社グループの資本・業務提携行9行の評価損の数値のみが記載された極めて恣意的な見せ方である。
・ 上場地銀の有価証券評価損益の状況を見ると、2022年9月末で当社グループ出資行以外(81行)の「有価証券のその他(外債・投信)」の評価損の合計は約1.47兆円であり、3月末の評価損と比較すると約13.3倍も悪化している(図1)。一方で、当社グループの資本・業務提携行9行の9月末における有価証券評価損は1,096億円であり、3月末との比較では2.6倍の悪化に留まる(図2)。また、当社グループで受託運用しているファンドは1,096億円の評価損のうち703億円であり、これは3月末と比較すると94.6%の悪化に留まり(図3)、他の地銀(81行)の約13.3倍の悪化に比べて、圧倒的に少ない状況である。本記事に掲載されているグラフの比較においても、当社グループでの運用が「その他(外債・投信)」と記載されている以上、地銀全体も同様の基準で推移を記載すべきである。
・ したがって、評価損が「明らかにSBI系は多い」「SBI系地銀の含み損が急拡大」という結論に足る客観性はなく、評価損を大きく膨らませた他の銀行と相対比較もせず、分析が極めて浅い。
・ 尚、当社グループの受託運用分の2022年12月末の評価損は678億円であり、9月末の703億円と比較して約4.0%改善している状況である。

(図1)
弊社グループの資本・業務提携行9行以外(81行)の有価証券全体の運用状況
「有価証券のその他(外債・投信)」合計

(単位:億円)
  評価損益
3月末
評価損益
6月末
評価損益
9月末
評価損益
12月末
合計 ▲1,109 ▲8,311 ▲14,728 ▲14,264
  3月末比 ▲7,202
約7.5倍悪化
▲13,619
約13.3倍悪化
▲13,155
約12.9倍悪化

(図2)
弊社グループの資本・業務提携行9行の有価証券全体の運用状況

(単位:億円)
  評価損益
3月末
評価損益
6月末
評価損益
9月末
評価損益
12月末
合計 ▲422 ▲852 ▲1,096 ▲1,270
  3月末比 ▲430
約2倍悪化
▲674
約2.6倍悪化
▲848
約3倍悪化

(図3)
資本・業務提携行9行の弊社グループで受託運用しているファンドの運用状況

(単位:億円)
  評価損益
3月末
評価損益
6月末
評価損益
9月末
評価損益
12月末
合計 ▲361 ▲604 ▲703 ▲678
  3月末比 ▲243
▲67.2%
▲342
▲94.6%
▲316
▲87.5%

以上