2024年5月21日
SBIホールディングス株式会社

 SBI ホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:北尾 吉孝)は、サウジアラビアの最大級のICT企業であるNational Technology Group(本社: サウジアラビア、会長: Mohammed Rashid Al Ballaa、以下「NTG社」)とサウジアラビアにおける代替取引システム(Alternative Trading System、以下「ATS」、日本の私設取引システム(PTS)に相当する)の設立に向けた業務提携に関する基本合意書を締結しましたので、お知らせいたします。

 NTGは1984年にサウジアラビアで設立された、売上高20億リアル(約800億円)、3,500名以上の従業員を抱える大手情報通信技術(ICT)企業です。傘下にはサウジアラビア、湾岸協力理事会(GCC)、エジプト、パキスタン、スリランカ、トルコに20以上のICT専門子会社を有し、フィンテック事業も展開しています。またGTN Group Holdings(以下「GTN」)はNTGの子会社で、中東、米国、イギリス、シンガポール、南アフリカ地域をハブとして、機関投資家向けのグローバルな取引・投資プラットフォームを提供しております。

 サウジアラビア王国は、サウジアラビア「ビジョン 2030」に触発され、数十年にわたり続くと予想される経済変革と急成長を経験しています。サウジアラビアの資本市場庁(以下「CMA」)は更なる成長を支援すべく、債券ATSを活用して世界の資本市場にアクセスし、サウジアラビアの債券市場の流動性を高め、公的・民間両セクターにおいて債券による資金調達を容易にすることを目的に、ATSを運営する能力を有する企業に対してライセンスを付与する意向を表明しました。このような環境下において、SBIグループとGTNは戦略的投資家である世界銀行グループ傘下の国際金融公社(以下「IFC」)と共にATSのオペレーターとなるべく、そのライセンスをCMAに申請していますが、このたびサウジアラビアにおけるATSの共同設立に向けた事業展開を加速するべくMOUを締結いたしました。

 SBIグループとNTGは今回の基本合意に基づき、以下の項目で業務提携を検討してまいります。

1. SBIグループおよびGTNは、IFCとともに、ライセンスの取得に向けたCMAからの各種要請に対する回答を共同で提出
2. SBIグループとGTNが共同でATSを運営し、IFCはATSに戦略的投資家として参画
3. SBIグループは、ATSを運営するためのノウハウ・マッチングエンジンを提供
4. GTNは、債券取引を主な対象とするマッチングエンジンのテクノロジーを提供
5. SBI グループとGTNは、ATSに上場された債券の販売を促進

 なお、業務提携の内容は、上記項目に限らず、SBIグループとNTG社の双方の合意により拡大する可能性もあります。

 当社はこれまでも中東地域における現地有力パートナーとの投資ファンドを共同設立し、投資を実行してきたほか、直近では2023年12月にサウジアラビアの世界的な総合エネルギー・化学企業であるAramco社と業務提携の検討に向けた基本合意書を締結、2024年2月には首都リヤドにSBIグループの中東拠点としてSBI Middle Eastを設立するなど、中東地域における更なる事業拡大を推進しています。

 当社はNTGとの提携を通じて、両者間の強固で弾力的な協力関係を構築することを目指すとともに、日本及びサウジアラビア両国間の経済分野における協力関係の発展に貢献してまいります。

【National Technology Groupの概要】
(1)名称 National Technology Group
(2)所在地 サウジアラビア
(3)代表者の役職・氏名 会長、Mohammed Rashid Al Ballaa
(4)事業内容 情報通信
(5)設立年 1984年
(6)URL https://ntg.com.sa/

以上