2007年12月10日
SBIホールディングス株式会社
SBIインテクストラ株式会社

 SBIホールディングス株式会社(東京都港区、代表取締役CEO:北尾 吉孝)の子会社であるSBIインテクストラ株式会社(東京都港区、代表取締役社長:大津山 秀樹、以下「SBIインテクストラ」)と、株式会社エムフロンティア(本社:韓国・ソウル、代表理事:キム・サンフン、以下「エムフロンティア」)および 株式会社ウェルチャ技術(本社:韓国・ソウル、代表理事:キム・ヒゴン、以下「ウェルチャ技術」)は、この度、韓国企業の技術競争力強化を支援するサービ ス提供事業に関し、合意にいたりましたのでお知らせ致します。

 昨今のグローバル化の進展とともに製品・事業のライフサイクルの短縮化も進む中で、企業間競争は激化の様相を呈しています。そのような状況に対処 すべく、ワールドワイドに事業を展開する韓国企業では、企業間のアライアンスを積極的に推進するなど、オープンイノベーションが事業戦略、経営戦略の一部 として組み込まれつつあります。韓国ディスプレイ業界の三星電子、三星SDI、LG電子、LGフィリップスLCDなどの大同団結にみるアライアンス提携 も、国際勢力に対抗していくための一例と考えられます。

 このような中で、公開されている技術情報である特許データの活用の可能性が近年注目を集めています。特にワールドワイドで事業を展開する企業で は、技術動向および技術競争力に関する情報の可視化(*1)のために、単に特許を何件出願しているかという数量的な情報の活用に留まらず、各特許の質まで を加味した定量的な情報を用いて、技術力の優劣を判断するといった取り組みを行なっています。また、その可視化情報に基づき自社技術と補完関係にあり優位 である他社の技術の導入判断などを行なっており、自社事業競争力強化に向けた戦略立案・事業判断の様々な場面において、特許データは、戦略的に活用され重 要な役割を担いつつあります。

 知的財産マネジメントに関するコンサルティング会社であるSBIインテクストラは、主に日本国内のエレクトロニクス業界の企業を中心に、研究開発 部門、事業部門、知的財産部門が企業経営の意思決定に資する特許データの活用に関するソリューションを提供しています。クライアント企業は、マーケット情 報等の解析結果を参考にした戦略立案に加え、特許データを多角的に分析することで自社および競合他社の技術的優位性を把握した上で、知的財産戦略や研究開 発戦略、事業戦略を策定することで、より事業競争力の強化につなげています。
さらに、SBIインテクストラがASPサービスとして提供するシステム・ソリューション「StraVision(ストラビジョン)」では、クライアント企 業が、特許の質的情報を定量化した特許重要度数値化指標PCI(*2)を活用することで、特定の技術分野に出願されている特許を特定し、特許の数量的な視 点のみならず、質の観点から企業の技術競争力を短期間で分析することを可能にしています。

 この度の事業提携において、システム・ソリューション事業に関しては、韓国国内で特許管理システムを提供するシステムソリューションプロバイダーとして名高いエムフロンティアを通じ、システム・ソリューション「StraVision」を提供します。
また、コンサルティング事業に関しては、知的財産マネジメントに関するコンサルティングや知的財産の評価で定評のあるウェルチャ技術を通じ、特許データの 戦略的な活用手法に関して、グローバル化が進む韓国のクライアント企業のニーズにマッチしたコンサルティング・ソリューションの提供を図ります。これによ り、韓国市場で事業・技術競争力強化を総合的に支援するサービスを開始いたします。

(*1) 情報の可視化とは、一目で意味のある情報として理解・把握することが難しい技術文献や論文、特許などに記載されている内容を、何らかの手法・手段で処理し、表、グラフ、図などの情報にすることです。
(*2)  PCI(Patent Competency Index)とは、公開されている特許情報をもとに、権利としての強さや、特許に対する注目度等の観点において特許を保有する企業の技術競争力を測るため に、SBIインテクストラが独自に開発した指標であり、現在、製造業を中心とした約50社の大手企業で採用され、特許の質、競合企業の技術競争力を定量的 に比較するための「ものさし」として利用されています。

以上