2009年8月4日
ゴメス・コンサルティング株式会社

 ゴメス・コンサルティング株式会社(以下、ゴメス)は本日、全国の国公私立大学が開設しているウェブサイトの充実度を評価した「2009年7月 大学サイトランキング」をゴメスのウェブサイト(http://www.gomez.co.jp/)上で発表いたしました。

 この調査は、主に入学志願者や一般の方をユーザーとして想定し、これらユーザーの視点から、大学サイトの使いやすさや情報の充実度を評価することを目的として行っております。「ウェブサイトの使いやすさ」および「情報の公開度・先進性」の2つのカテゴリからなる合計200の調査項目(各カテゴリ100項目)により当社アナリストが評価を行い、総合的に優れたウェブサイトを提供している大学を決定しています。

【総合順位】
総合順位における上位20大学は、以下のとおりです。なお、第21位から第50位までの順位は、ゴメスのウェブサイトをご覧下さい。

順位得点大学名前回
1位8.99関西大学13位
2位8.59立教大学11位
3位8.55中部大学   1位
4位8.50広島経済大学2位
5位8.49東京農工大学103位
6位8.45龍谷大学121位
7位8.38立命館大学6位
8位8.33北星学園大学51位
9位8.29同志社大学3位
10位8.28国士舘大学9位
 
順位得点大学名前回
11位8.26慶應義塾大学210位
12位8.24近畿大学-
13位8.22明治大学5位
14位8.18國學院大學58位
15位8.16関西学院大学136位
16位8.15中央大学4位
17位8.13早稲田大学43位
17位8.13流通科学大学23位
19位8.10神戸女学院大学12位
20位8.08専修大学18位
※ 前回は「2008年8月 大学サイトランキング」(2008年8月28日発表)

【2008年調査からの変更点】
今回より一般ユーザーの視点も考慮し、学術情報の発信や学外連携に関する情報など、入試情報に限定しないコンテンツ全体の充実度を評価したより総合的なランキングとなっています。

【カテゴリ別順位】
 カテゴリ別順位における上位10大学は、それぞれ以下のとおりです。

ウェブサイトの使いやすさ
順位得点大学名
1位9.19立教大学
2位9.18関西大学
2位9.18東京農工大学
4位9.10北星学園大学
5位9.06静岡県立大学
6位9.03國學院大學
7位8.93広島経済大学
8位8.92龍谷大学
9位8.86東京情報大学
10位8.79近畿大学
 
情報の公開度・先進性
順位得点大学名
1位8.81関西大学
2位8.49立命館大学
3位8.38同志社大学
4位8.31中部大学   
5位8.20京都女子大学
6位8.19高知工科大学
7位8.08創価大学
7位8.08南山大学
9位8.06広島経済大学
9位8.06早稲田大学

【調査結果に関するコメント】
 「ウェブサイトの使いやすさ」カテゴリでは、近年相次いだリニューアルによるユーザビリティ(サブカテゴリ「ナビゲーション」「アクセシビリティ」で評価されるユーザビリティ)の改善で、大学種類別および所在エリア別の各平均値で比較した場合のスコアの差はほとんど見られませんでした。
 一方、「情報の公開度・先進性」カテゴリでは、特にコンテンツの充実度に関するサブカテゴリでの得点差が大きくなっています。学外連携といった大学の取り組み紹介に関する情報(サブカテゴリ「大学の取り組み」で評価される情報)については、国立大学が圧倒的に高い評価となっている反面、入学試験関連の問い合せやFAQコンテンツの充実度(サブカテゴリ「資料請求とFAQ」で評価される情報)では、私立大学、特に関西エリアの大学が高い評価となっています。

(ご参考)大学種類別および所在エリア別のサブカテゴリ別平均スコアの比較

カテゴリ名サブカテゴリ名※  
全体
(n=248)
国立
(n=42)
公立
(n=15)
  
私立
(n=191)
関東私立
(n=89)
関西私立
(n=46)
その他
(n=56)
ウェブサイトの使いやすさナビゲーション7.107.016.507.177.207.207.10
アクセシビリティ7.747.888.187.687.657.637.78
情報の公開度・先進性大学の取り組み6.668.294.996.436.536.506.21
資料請求とFAQ7.136.346.247.387.407.767.02
※ 上記のサブカテゴリは、「ウェブサイトの使いやすさ」「情報の公開度・先進性」それぞれに含まれるサブカテゴリの全てではなく、一部を抜粋したものです。

【上位大学の紹介】
第1位 関西大学
関西大学は前回調査でも「情報の公開度・先進性」カテゴリで第1位の高い評価を得ていましたが、2008年秋に行われたリニューアルにより、「ウェブサイトの使いやすさ」カテゴリでも大きく順位を上げる結果となりました。このリニューアルでは、公共性の高いメディアとして十分なアクセシビリティが確保されたほか、“見出し”から“概要”、そして“詳細”といった、わかりやすいコンテンツ構成が細部にまで徹底されています。充実したコンテンツだけでなく、サイト内のスムーズな閲覧にも配慮が行き届いた総合第1位にふさわしい大学サイトです。

第2位 立教大学
「ウェブサイトの使いやすさ」で第1位を獲得した立教大学のウェブサイトが、総合第2位を獲得しました。“受験生専用ナビゲーション”や英語や中国語、韓国語への表示言語切り替え機能など、ユーザビリティに対する独自の取り組みが印象的です。特に“受験生専用ナビゲーション”は、入学志願者向けのスペシャルサイトが増える中、大学サイト全体を活用した新しいアプローチ方法として注目されます。大学サイトの場合、横並びとも言えるレイアウトやデザインになっているケースが多く、各大学ならではの特徴が伝わりにくいことも少なくありませんが、立教大学の場合は、レイアウトや情報の発信方法に工夫を凝らす事で、「大学の魅力を発信する」という明確な目的が伝わる大学サイトとなっています。

第3位 中部大学
前回総合第1位の中部大学のウェブサイトが、総合第3位を獲得しました。リニューアルなどによる順位変動が多い上位サイトの中でも、細部まで徹底された一貫性のあるレイアウトと、豊富なコンテンツ提供によって、今回も高い評価を維持しています。例えば、学部紹介コンテンツでは、学部の特徴や在学生数などの基礎データに加え、シラバス(授業計画)や所属教員検索といった、より詳細で具体的な情報への動線が、関連リンクとして用意されています。サイト内の情報が有機的につながる適切なリンク配置は、ユーザーが迷わないだけでなく、大学が発信したい情報のロスを防ぐという点でも優れた取り組みのひとつです。

【調査内容】
・調査対象: 国内の国公私立大学約730大学(ただし大学院大学・短期大学は除く)
・調査期間: 2009年5月1日~2009年7月13日
・調査方法: 当社アナリストが実際のウェブサイトを閲覧

【ノミネート方法】
調査対象とした約730の大学について20項目からなる予備調査を行い、一定基準を満たす248大学(国公立57校、私立191校)を最終ノミネートいたしました。さらに最終ノミネート大学について、200の評価項目で本調査を行い、上位50大学をゴメスのウェブサイトにて掲載しています。

【評価方法】
本調査では、1. 「ウェブサイトの使いやすさ」、2. 「情報の公開度・先進性」の2つの切り口から設定した合計200の調査項目により当社アナリストが評価を行い、カテゴリごとに算出した得点をもとに総合順位を決定しています。

カテゴリ名称評価内容
ウェブサイトの使いやすさ大学サイトの使いやすさを総合的に評価するカテゴリです。ユーザーを迷わせないナビゲーション設計、ウェブ・アクセシビリティ、情報の探しやすさ、レイアウトの統一性などを総合的に評価しています。
情報の公開度・先進性ユーザーにとって有益な情報を公開しているかを評価するカテゴリです。また、単に情報を公開するだけでなく、公開方法に様々な工夫を施すことで、情報に付加価値をつけようとする大学の試みを、サイトにおける「先進性」として評価しています。