2025年5月22日
SBIグローバルアセットマネジメント株式会社
当社グループの中核事業会社であるSBIアセットマネジメント株式会社(以下「SBIアセット」)は、「顧客中心主義」の経営方針のもと、投資家の皆さまの資産形成に資する商品を提供するとともに、運用・管理体制においても安定的かつ高付加価値なサービスの実現を目指しております。投資家の皆さまの資産価値の最適化と最大化に向けて、業務運営体制のさらなる高度化に継続して取り組んでおります。
■ 着実な成長と投資家の皆さまからの高い支持
SBIアセットを中核とするSBIグローバルアセットマネジメント・グループの運用資産残高は、2025年3月末時点で6兆7,000億円を突破し、過去10年で約50倍という飛躍的な成長を遂げました。2025年3月期も前年比13.1%増と、着実に二桁成長を継続しております。
特に、公募投信では30%以上の資産増加を記録し、業界平均の約3倍という成長率を達成。2024年度の第4四半期においては市場全体が調整局面にある中でも、約2,400億円の純資金流入を確保し、個人投資家の皆さまからの厚い信頼を背景に、安定した運用実績を積み重ねております。
また、私募投信についても、地域金融機関を中心とした取引拡大が進み、2025年3月末時点で受託金融機関数は154社に達しました。厳しい市場環境下でも運用資産残高は年率24.4%という高成長を維持し、業界平均の約3倍という成果を上げております。
このような成長の背景には、単なる短期的な販売チャネル拡大ではなく、運用の信頼性、コスト透明性、管理体制の質が着実に高まっていることへの市場からの評価があると認識しております。
■ 組織運営のさらなる高度化に向けた継続的な取り組み
当社では、事業規模の拡大に伴い、業務運営体制の見直しと強化を段階的に実施しており、各種業務フローや管理体制に対して、実効性ある整備を継続的に進めております。制度・手続きの形式的な整備にとどまらず、ガバナンスの文化を社内に浸透させることを目的に、組織的・持続的な改革を推進しています。
こうした改革は、投資家の皆さまに安心して長期的に託していただける環境を提供するための根幹であり、結果として、これまで当社の商品や運用に関して重大なトラブルや顕著なクレームが発生した事例は確認されておりません。これは、業務運営が安定的かつ適切に行われていることの証左であり、形式的な対応ではなく、実質的なガバナンス体制の強化が奏功しているものと考えております。
■ 運用・管理体制の整備状況と今後の強化方針
当社が実施している体制整備・高度化の取り組みは、以下のとおり各領域にわたっております。いずれの項目も、既に実施済または鋭意推進中であり、継続的に改善を重ねております。
1. 運用体制・運用モニタリングの高度化
各商品の特性に応じた運用方針の策定および体制整備を行い、国内外の株式・債券等の伝統的資産に加えて、オルタナティブ資産への対応力を強化するため、専門人材を招聘。これにより、単一の運用プロセスに依存しない柔軟かつ精緻な運用体制を構築しております。また、運用プロセスの遵守状況についても、商品別・戦略別の観点からモニタリング体制を拡充しており、改善項目に関しても順次対応を完了させています。
2. 内部管理・帳票管理・監査機能の整備
帳票の作成・保存を含めた業務記録の管理体制について、既に点検・是正対応を実施済。文書のトレーサビリティと管理整合性の確保を目指し、内部ルールの明文化および実務への浸透を進めております。また、内部監査体制についても、年次計画に基づく全社的監査の実施とともに、改善提言とフォローアップ体制を組み込み、人材の確保も含めた監査の実効性を高める体制を構築済です。
3.業務執行体制・ 情報開示体制・開示文書の管理高度化
業務の執行や開示書類の正確性・整合性を担保するため、社内の業務フローを見直し、効率性、堅確性や適時性の確保に向けた体制を強化。現在進展中のシステム統合のプラットフォームには、業務の効率化のための機能や、開示・報告の自動化や一元管理を可能とする設計も盛り込まれており、その完成後は、効率的かつ堅確な業務フローの確立を見込まれる他、情報開示についても一層の精緻化、効率化が実現される予定です。また、この分野での人材確保も進めております。
4. 苦情対応・コミュニケーション基盤の整備
投資家からの問い合わせ・ご意見に関しては、記録の一元化と定期的なレビューを通じて、対応品質の維持・向上を図っております。クレーム対応に関する管理体制についても、改善余地があった箇所は既に是正対応を済ませ、現在ではより迅速・丁寧な対応フローが確立されております。
■ 今後の展望とグループ目標に向けて
当社は、これらの実質的かつ持続的な体制整備を通じて、「形式」ではなく「実行」に裏打ちされたガバナンスを追求し続けております。今後も、全社的な組織文化として「顧客中心主義」を徹底し、投資家の皆さまにとって真に信頼できる運用パートナーとなるべく尽力してまいります。
SBIグローバルアセットマネジメント・グループとして掲げる「2028年3月末 運用資産残高20兆円」という目標達成に向けて、SBIアセットは中核企業として引き続き重要な役割を担い、持続可能な成長と企業価値の創造に向けて邁進してまいります。

