「ビジネスの視点」を取り入れ、

公認会計士としてより深く会計を追究したい

Y.S
SBIホールディングス
経理部/連結経理
2024キャリア入社
前職:監査法人での会計監査業務

現在の業務内容

SBIホールディングスの経理部にて連結決算業務全般を担当。各グループ会社からの決算報告パッケージをもとに、決算短信や有価証券報告書等の開示書類を作成している。
また、子会社からの会計に関する相談対応や新規投資案件における財務面でのサポートを担っており、会計の専門性を活かしながら事業の意思決定を支えている。国際財務報告基準(IFRS)を適用しているため、日本基準とのギャップ分析や新たな会計基準への対応にも積極的に取り組んでいる。

入社動機

「事業の当事者として会計に向き合いたい」という想い

大学2年生から公認会計士試験の勉強を始め、資格を取得。大学卒業後に監査法人に入社、IFRSを適用する企業を中心に、小売・飲食・アパレルなど幅広い業界の監査に従事してきました。数値の裏にある事業の実態を読み解くことに面白さを感じる一方で、監査人という立場からではなく、「事業の当事者として“内側”から会計に向き合いたい」という想いが次第に強くなっていきました。単なる数値としてではなく、企業活動の変化や意思決定の背景、その本質をより深く捉えたいと考えたためです。

監査法人での経験は、生活に密接した業種を扱うものでしたが、一方、金融業界に携わる機会はありませんでした。その未知の業種への探求心から金融に惹かれ、「IFRS × 金融」という軸で転職活動を開始。転職サイトやエージェントを活用しつつ、自らも積極的に情報収集を行いました。SBIグループに魅力を感じたのは、単なる金融業に留まらず、金融を”核”として、経済全体を見据えた多角的な事業を展開している点です。金融という枠を超えて、その先にある経済へ与える影響をより肌で感じられると考えました。いくつかの企業で選考を進めていただきましたが、成長機会の豊富さに加え、当社からいち早く前向きな評価をいただいたことが決め手となり、入社を決意しました。

入社後の変化

新しい環境で新たな気づきや視野の広がりを実感

新しい環境に身を置いて改めて感じたことは、会計実務においては結論や表面をなぞるのではなく、取引の背景や会計基準をより深く理解することが、極めて重要だということです。正直なところ、入社当初はこれまで聞き慣れない専門用語や取引スキームに直面し、知識の不足を強く痛感しました。
これは、これまで自分が「理解している」と思っていた会計処理に対しても同様で、形式的に覚えていた知識は複雑な実務や事業構造の中では通用しないことを思い知らされる機会が幾度となくありました。しかし、わからないことはそのままにせず、自ら調べ、周囲に積極的に質問しながら知識を深めていく中で、自分が着実に前進している実感があります。

前職の監査法人では、公認会計士が多数在籍していたため、似た価値観や経歴を持つ人も多く、意見や視点の幅にはある程度の限界がありました。一方、SBIホールディングスでは、異なる業界経験や専門性を持つ多様な人材が集まっており、自分の未熟さに改めて気づくことも含め、自身の視野の広がりを実感します。こうした環境を最大限に活かし、主として経理業務や会計の専門性を高めたいと考えています。

仕事のやりがい

事業会社だからこそ求められる「ビジネス視点の会計」

日々の業務においては、単に与えられたタスクをこなすのではなく、自ら主体的に取り組むことを意識しています。例えば、既存の作業フローを見直す中で、新たに追加すべき業務や改善点を検討し、その実行を心掛けています。説明資料の作成や、IFRSの新基準に関する調査・社内周知及び導入活動などにも積極的に携わり、担当領域を広げてきました。

また、前職の監査法人では既に完了した取引を第三者の立場で検証する監査業務が中心でしたが、事業会社では状況が大きく異なります。ここでは、取引が始まる前段階から会計の観点が考慮され、意思決定の一要素として機能します。契約条件の検討段階から「どのような会計処理が想定されるのか」「財務にどのような影響を及ぼすか」といった議論が交わされることも多く、取引の方向性を決めるミーティングに参加する機会もあります。これまでの監査業務とは逆の発想ともいえる視点が求められる点は私にとって非常に新鮮であり、会計が判断に与える影響の大きさを改めて実感しています。
さらに、経理業務にとどまらず、IR(投資家向け広報)や収支構造の見せ方など、企業としての「対外的な発信」にも当然に会計情報が密接に関わっています。こうした経験を通じて、会計士として「会計を通じて企業活動をどう伝え、どう導くか」といった、より広い視点で物事を捉える力の重要性を学んでいます。

今後の目標

幅広い経験や学びを積み重ねながら、自分の役割を模索し続ける

前職は出社とリモートワークの双方を取り入れたハイブリッドな働き方でしたが、現在は原則として出社しており、対面でのミーティングや紙資料を使った確認作業など、直接的なコミュニケーションを重視するスタイルに変化しました。勤務時間も前職と比較してコンパクトになり、仕事とプライベートのメリハリも明確になりました。
また、SBIホールディングスに入社して以降は、毎朝の勉強を習慣化しています。業務で求められる理解を深めるため、金融ビジネスに関する専門書を読むことで法律や業界構造を基礎から学び直しています。先述の通り、経理にはビジネスのカラクリや趣旨を理解することが求められます。社内の複雑な議論やプロジェクトに積極的に関与していくためにも、継続的な学びは不可欠であり、知識を深めていくことに対する意欲はますます高まっています。

現在は、まず周囲の業務に追いつくことに注力している段階ですが、その中でも徐々に自身の役割を見出すことを心掛けています。将来的には、公認会計士として培ってきた知識や監査業務を通じて得た第三者的視点を活かし、自分にできるプラスアルファの価値を提供できる存在になることを目指しています。その実現に向けて、日々の業務に真摯に向き合い、学びと経験を地道に積み重ねていくことが、何よりも重要であると考えています。

Message

転職を検討している方へのメッセージ

SBIホールディングスの経理部は中途入社の方も多く活躍しています。立場に関わらず意見を発信しやすいフラットな組織風土であり、自らの考えを大切にしながら業務に取り組むことができます。
また、CFOとのコミュニケーション機会が多く、SBIグループ全体の動きやマネジメントの視点を間近に感じることができる点も当社の特長です。既存の常識に囚われず、多様な領域に挑戦し続ける企業風土の中で、最先端の知見に触れながら、広い視野を培うことができます。経理という枠を超えて成長していきたい方にとって、非常に良い環境が整っていると感じています。

※所属部署や担当業務等は取材当時のものです。