銀行での幅広い経験を活かし、
リスク管理という新たな分野へ
M.K
SBIホールディングス
グループリスク管理統括部/リスク管理
2024年キャリア入社
前職:銀行の営業
現在の業務内容
SBIホールディングスのグループリスク管理統括部にて、グループ内の取引に関する利益相反管理を担当。関連資料のチェック、関係者へのヒアリングや相談対応などを行っている。さらに、グループ会社のリスク管理体制の支援にも携わり、社内規定の策定や運用サポートも担う。
転職のきっかけは「もっと広い視野で仕事がしたい」という思い
以前は約6年間、都市銀行に勤務していました。窓口業務や事務を経験した後、営業職に従事。さまざまな部署を渡り歩いたことで、金融に関する幅広い知識を身につけることができましたが、その一方で業務分担が細かく区切られ、自由に動けない環境に違和感を抱くようになりました。例えば、「お客様の質問に対して答えを知っていても、自分の職務範囲外のため対応できない」といった場面が多々ありました。社内の規制やルールの範囲内でしか動けないことにもどかしさを感じるうちに、もっと広い視野で仕事がしたいという思いが強くなり、転職を決意しました。
転職活動を始めて、最初に内定をいただいたのは別の銀行でした。しかし、前職と業務内容がほぼ変わらず、「幅広い挑戦がしたい」という本来の目的とはズレがあると感じ、もう一度転職活動をやり直すことに。そんなときに出会ったのがSBIホールディングスのリスク管理の募集でした。金融事業を軸に、多様なグループ会社を持つ環境なら、これまでの経験を活かしながら新しい領域にも挑戦できると確信。面接では「リスク管理と言っても、単に机上で考えるのではなく、前職の知識を活かしながら部員や子会社の方々と積極的にコミュニケーションを取り、連携を深めてほしい」という言葉をいただき、現場との対話を重視する姿勢に新鮮さを感じたのを覚えています。各グループ会社と協力しながらリスクを管理し、周知していく役割に惹かれ、SBIグループで新たなキャリアを築くことを決めました。

経験豊富な先輩たちに学びながら新しい業務に慣れる日々
入社後は、先輩に付いて業務に触れながら少しずつ慣れていきました。前職とは立場が異なるものの、リスク管理関連の資格を持っていたため、業務の全体像は比較的スムーズに理解できたと思います。また、現在も週に2回ほど1on1ミーティングが設けられ、上司と業務の進捗を確認しながら相談ができる機会があります。仕事に役立つ書籍を紹介してもらうこともあり、細やかなフォローを受けながら学べる環境が整っていると感じています。
私が所属するグループリスク管理統括部には、世代もバックグラウンドも異なる多様なメンバーが在籍しており、日々活発な議論が交わされています。「これは慣例だから」と決めつけず、合理的な議論を重視する文化が根付いており、オープンに意見を交換しやすい職場です。また、銀行や保険などの金融業界の出身者だけでなく、関連省庁出身の方も活躍しており、「規制を策定する側」の視点を聞けることも非常に勉強になります。未経験の業務ではありますが、経験豊富な上司や先輩のサポートを受けながら、無理なくスキルアップを図れる環境だと感じています。
慎重かつ柔軟に、ブレーキをかけすぎない対応が必要
入社前後で感じたギャップの一つは、社内規定の柔軟さです。前職の銀行では厳格な規定に従い、深く考えることなく社内ルールに則って業務を進めていました。しかし、当社では規定の解釈や運用に余白があり、入社当初は自由度の高さに戸惑い、不安を感じることもありました。今でも判断に迷う場面はありますが、それがこの仕事の難しさであり、面白さでもあると感じています。
もう一つ、入社後に大きく変わったのは、ルールの捉え方です。上司からもよく言われるのですが、リスク管理はエンジンとブレーキで言えばブレーキの役割。ただし、ブレーキが強すぎるとエンジンの動きを止めてしまい、事業そのものが進まなくなります。「リスク管理は重要だが、縛られすぎるのもよくない」という考え方に触れたことで、ルールの背景や意図を理解しながら、慎重かつ柔軟に対応することの大切さを実感。これまでよりも、広い視野で捉えるようになりました。
まだ入社して間もないものの、さまざまなリスク要因を検討し、関係者へのヒアリングを重ねながら、一つひとつ課題を解決していくプロセスに仕事の面白さを感じています。携わった案件は多くありませんが、どの仕事も印象に残っています。関係者から話を聞く中で、立場によって案件の見え方が異なるのがとても興味深く、視点の違いを学ぶ貴重な機会になっています。
まずは業務を完遂できる力を身につけ、次のステップへ
現在は、SBIグループ各社の事業理解を進めているところです。幅広い事業を展開しているため覚えることは多いですが、その分、多様な知識に触れられる面白さがあります。取引内容のチェックや情報収集に加え、先輩が担当する案件のミーティングに同席し、グループ会社や顧客企業の話を直接聞く機会も多く、日々の業務を通じて理解を深めています。
未経験の業務ばかりで戸惑うこともありますが、周囲には経験豊富な先輩が多く、非常に頼もしく感じています。ときには、前職で培った銀行の知識を活かし、資産運用を行うグループ会社にアドバイスをすることもあり、まさに入社前に想像していた通り、これまでの経験を活かしながら新しい分野に挑戦できている実感があります。
まだ知識も経験も浅いため、まずは主担当として業務を完遂できる力を身につけることが目標です。SBIグループは、グループ各社が同じビル内に集結しているという特徴があり、この環境を活かせば、リスク管理の面でも密な連携が図れます。将来的には、そうした強みを最大限に発揮できるよう自分にできる役割を見つけ、積極的に取り組んでいきたいと考えています。

※所属部署や担当業務等は取材当時のものです。